トレード再開したジョージ・ソロス。相変わらずな見立ての鋭さ

photo by Heinrich-Böll-Stiftung via flickr(CC BY-SA 2.0)

 2016年6月9日、著名投資家のジョージ・ソロス氏が長い休止期間を経てトレーディングを再開したと報じられた。(参照:ウォール・ストリート・ジャーナル)  「世界経済見通しに対する懸念から、大きな市場変動が目前に迫っている可能性があると予想し、トレーディングへの関与を強めている」という。  3月31日時点のソロス・ファンドのポートフォリオ(参照:ナスダック)を見ると、北米のゴールドストライク、コルテス、南米のパスカラマ、ヴェラデロなどに主要金山を持ち、確認埋蔵量ベースで世界最大の産金会社であるバリック・ゴールド(ティッカーシンボル:ABX、本社カナダ)の株式保有を0株から1900万株に増やし、金額ベースでポートフォリオ中1位の銘柄とした。他の銘柄の売買動向を含めて総括すると、今年1月~3月の動きでは、ソロス・ファンドは米国株を売却し、金と金鉱株を購入した。
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的中していたソロスの見立て
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