人工知能を活用し始めたヘッジファンド

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 HFR(Hedge Fund Research, Inc.)とは、シカゴに本社を置く、1993年に設立された米国最大手のヘッジファンド・データおよびファンド・インデックスの提供会社で、世界のヘッジファンド・データの収集を行って、ヘッジファンド運用に関する複数のインデックスを公表している。「HFRXグローバル・ヘッジファンド・インデックス」は、HFRが作成・公表する、ヘッジファンドの代表的なグローバル指数で、日々算出されている。 「HFRXグローバル・ヘッジファンド・インデックス」のパフォーマンスは、2016年6月15日時点で、年初から-1.02%、過去1年-6.99%、過去3年-1.08%と、さえない成績となっている。米国株の代表的な指標であるS&P500のパフォーマンスは、6月16日時点で、年初から+1.67%、過去1年-0.87%、過去3年+8.50%であるので、ヘッジファンドはパッシブな運用指数に劣るという結果である。  6月16日のHFRが発表したデータによると、1-3月に運用開始したファンドは206本で清算したファンドが291と、2四半期連続で閉鎖が設定を上回った。手数料の高さにも注目が集まり、1-3月に差し引きで150億ドルが業界から引き揚げられた。これは金融危機以来の大きさ。2兆9000億ドル(約302兆円)規模のヘッジファンド業界は、相場変動が激しい中で顧客資金を守ることができていないため、機関投資家らの顧客から批判を浴びている。(参照:ブルームバーグ
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ヘッジファンドは人工知能を活用するのがトレンド
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