注目を集める「シングルマザー向けシェアハウス」――その成功の秘訣とは?

不動産投資の一ジャンルとして定着したシェアハウス。そこで驚異の利回りで稼ぎ続ける投資家は、共通して「コンセプト重視」と語った。

これから来る!? シェアハウス最新需要

秋山怜史氏

秋山怜史氏

 多くのコンセプト型シェアハウスがあるなかで、昨今注目を集めているのが「シングルマザー向けシェアハウス」。東京・神奈川にシングルマザー専用シェアハウス「ペアレンティングホーム」を運営する秋山怜史氏はこう語る。 「シングルマザーはとにかく不動産弱者なんです。子供がいれば2人入居が前提でワンルームはNG。不当に負のイメージを持たれていて、貸し主から敬遠されることも多いのが現状です」  そんな現状を踏まえ、「シングルマザーが子育てと仕事を両立できるように」との理念から4年前に、シングルマザー向けシェアハウスをスタート。家賃は共益費込みで10万~12万円前後。利益は賃料の4割ほどだという。 「お母さんをサポートすべく、週1回夕飯の支度を手伝うチャイルドケアなども導入しています。立地のいい場所ほど人気が高く、部屋も埋まりやすいです。なお、最近は個人でこうしたシングルマザー向けシェアハウスを運営したい人も多く、相談されることも増えています」
満田将太氏

満田将太氏

 そして同じく不動産弱者に向けたシェアハウスとして、最近話題に上るのが「高齢者向けシェアハウス」だ。千葉県に高齢者専用シェアハウス「むすびの家」の運営に携わる、住まいアドバイザーの満田将太氏に話を聞いた。 「最近は、高齢者が家を借りようとしても孤独死などを懸念され、賃貸はほぼ断られます。とはいえ、介護施設は嫌だし、子供の独立後に大きな家に一人で住むのも心配。そこで選択肢に上がるのがシェアハウスなんです」  価格設定は25㎡のワンルームで6万5000円から。運営上、特殊な資格が必要かと思いきや、基本的には普通のシェアハウスと一緒とのこと。 「建物の確保と入居者集めがクリアできれば、個人の運営も可能です」と満田氏。シェアハウスのコンセプトが細分化するいまだからこそ、社会的ニーズへの配慮は必要不可欠。新規参入を考える人は、ぜひ、これらの業態も検討してみては? 【秋山怜史氏】 本業は建築士。「通常のシェアハウスに比べると利益率はそこまでよくはないかもしれませんが、いまのところはしっかり運営できています」とのこと 【満田将太氏】 公認会計士・税理士でもあり、数々の高齢者住宅の仲介の専門家。著書に『高齢者向け住まい&介護に備える入門ガイドブック』(アールシップ)などがある ― [民泊vsシェアハウス]今から開業したらどっちが儲かる? ―
高齢者向け住まい&介護に備える入門ガイドブック

介護や住み替えに備えるマネープラン。

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