稼げるシェアハウスには意外なコンセプトが重要――先人が教えるツボとは?
2016.07.04
不動産投資の一ジャンルとして定着したシェアハウス。そこで驚異の利回りで稼ぎ続ける投資家は、共通して「コンセプト重視」と語った。
「僕の運営するハウスのなかでも一番利益率が高いのは古民家タイプですね」と語るのは神奈川県に4軒のシェアハウスを持つオモロー不動産代表・青山幸成氏。青山氏がシェアハウスを始めたのは、横浜で600㎡・築80年の古民家を購入した4年前。
「築年数は古いし木造ではありますが、造り自体はしっかりしているし、雰囲気もあって、広さもある。『この物件はお買い得だな』と思い、購入しました。購入時点では用途を考えてなかったのですが、部屋数も10室前後作れそうなので、当時流行の兆しがあったシェアハウスを始めようと思いました」
内装費と物件自体の購入費でトータルコスト約4000万円を、15年の事業ローンで購入。シェアハウスといえば怖いのが空室リスクだが、青山さん曰く「古民家であるという点に助けられている」とのこと。
「普通の一軒家と比べても、古民家は『一度住んでみたい』というファンが一定数いるので、空室ができてもすぐに埋まります。また、こちら側も『古民家』という雰囲気を壊さないように、インテリアもできるだけ古物屋などで買ってきたヴィンテージでそろえるなど工夫もしています。共益費込みでの家賃設定は、一部屋6~7万円前後ですが、おかげさまで現在ある11部屋はほぼ満室ですね」
そして、気になる利益だが、その売り上げは毎月70万円ほど。そこから、光熱費やローンを支払い、毎月の手残りは30万円前後だという。
「利回りでいえば約20%前後でしょうか。僕はほかにも3軒のシェアハウスを運営していますが、それらに比べると、この古民家シェアハウスは断然利益率が高いですね」
たしかに利回り20%といえば、かなり高利回りな不動産投資だと言えるが、一方で注意点もあるという。
「古民家は木造なので、夏は涼しいけれども冬は寒いし、普通の物件よりも頻繁に修繕が必要ですね。あと、最近は国のシェアハウス規制が厳しく、シェアハウス用に中古住宅物件を買おうとしても融資はかなり受けづらいので、現金で一括購入するほうがいいですね。また、シェアハウスは法律上『寄宿舎』に該当するので、国が定める寄宿舎の基準に達するように内外観のリフォームも必要になります」
規制こそ厳しいものの、自分が住みつつ、空室を人に貸す……との覚悟があれば、利益率の高いビジネスであることは事実。古民家に憧れがある人ならば、挑戦してみる価値はありそうだ。
利回り20%狙いで古民家をシェアハウスに!
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