欧州市場の麻薬の集荷そして流通拠点となるオランダ・ロッテルダム

港湾関係者や税関職員の腐敗

 ロッテルダムでは〈年間で4億トンの荷物を取り扱っているが、3年前から積荷の押収量はそれまで前例がないほどに増えている〉という。勿論、その押収量の大半は麻薬であるのは言うまでもない。オランダの月刊誌「HP/De Tijd」のレポーターピーター・ブラシック氏が指摘しているように、〈同港の関係者が賄賂の前に屈しないようにするのは大変難しいことで、かなりの腐敗がある〉という。〈犯罪組織は港の職員を賄賂で買収してコンテナーの検査を避けるようにしている〉というのだ。  また同国の「De Telegraaf」紙で組織犯罪を専門に担当しているレポーターミック・ヴァン・ウェリー氏は、〈移動式そして固定式スキャナーや訓練された犬を使ってコンテナーを積んだ列車を検査している〉ことを挙げ、また顕著な犯罪例として〈2015年にひとりの税関検査官が3400キロものコカインを通関させていたことが発覚して逮捕された〉ことを報じた。更に、同氏は〈資金の洗浄をしていた検査官が今年既に逮捕された〉ことにも触れている。
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ロッテルダムから全欧に広がる麻薬禍
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