深刻化するジカ熱。スペインではバスケのスター選手がリオ五輪への懸念を表明

スペインバスケ界のスター選手も懸念を表明

 どの国でもオリンピック競技に参加が予定されている選手は現在複雑な心境に包まれている。5月30日スペインのスポーツ界を代表するひとり、パウ・ガソル選手が参加すべきか否か思案中であることを記者会見の席で公にした。彼はスペインのバスケットボールを代表する選手で、これまで15シーズン米国のNBAでプレーしている。スペイン代表として彼がこれまで獲得したメダルはヨーロッパカップで金メダル1個、銀メダル2個、銅メダル1個、ワールドカップで金メダル1個、オリンピックでは銀メダル2個という成績を挙げている。2012年のロンドンオリンピックではスペイン選手団の旗手も務めた。そして彼の選手としてのプレー精神はスペインスポーツ界では常に高い評価を得ている。それだけに今回の彼のオリンピックに参加しない可能性もあるという考えは、オリンピック参加が予定されている他の選手にも影響を与えるはずである。  ガソル選手は同記者会見の席で「世界のオリンピック委員会と保健局がブラジルの現状を充分に選手に伝えて、選手が自分の責任でもって決断できるようになることを希望している」と述べた。そして、彼はこれから発生して来ることを観察して行く構えであるが、〈スポーツ選手と家族の健康が優先されるべきで、同様のことはブラジルに向かう観戦者にも言える〉と指摘した上で、〈「私の同僚や専門家が私に貴重な情報を提供してくれている。同僚の中には家族を持ちたいと計画している者もいる。現状は彼らを不安にさせている。他の多くの選手と同様で、プレーすることよりもこれらの事の方がより大事なことだ。熟慮するに値する」〉と語った。(参照:『El Pais』)
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ジカ熱が世界中に拡散される可能性も
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