上記の通訳案内士試験の言語別の合格者数の割合であるが、大きな課題がある。国別の訪日外国人数とのミスマッチが非常に大きいのだ。
2016年4月、訪日外国人は208万2000人であったが、その内の大半が英語を第一言語としない人たちである。2016年4月の訪日外国人の内訳では、東アジアが66.3%を占める。東アジアでシェアが大きい順に、中国51.5万人、台湾38.4万人、韓国35.4万人、香港12.7万人となっており、誰でも英語を話すのは香港だけである。(参照:
訪日外客-2016年4月推計値、日本政府観光局 ※PDF注意)
ざっくり言うと、訪日外国人観光客の内、英語が第一言語であるのは1割から2割程度と見ていいだろう。一方、訪日外国人観光客の内、中国、台湾、韓国、香港のシェアが大きいので、通訳案内の需要が高い言語は、中国語および韓国語となっている。