アルゼンチンに続きブラジルも米国の傘の中に。テメル大統領代行が始動

photo by Valter Campanato/Agência Brasil (CC BY 3.0 BR)

 ブラジルの上院でルセフ大統領の罷免が審議されていた時に、ルラ前大統領はアルゼンチンのマクリ大統領に密使を派遺して〈マクリ氏がルセフ大統領を支持する声明を出して欲しい〉という依頼があったということをアルゼンチン紙『iProfesional』が報じた。  マクリ氏は、早速スサナ・マルコラ外相と相談し、その声明を出さないことに決めたという。  もちろん、両国は相互に依存しあいながらこれまで長年発展して来た関係がある。そのため、アルゼンチン側の外交儀礼は慎重さが要求された。というのも、ブラジルでは既に水面下でミシェル・テメル副大統領が大統領の職務を代行する案が進行していたからだ。仮にルセル大統領を支持する声明を出してしまうと、その後に彼女が罷免されて、テメル政権が誕生すれば、アルゼンチンは最初の時点から気不味い立場に置かれる。更に、マクリ氏がルラ前大統領の要望に応えないと決めたもうひとつの理由は昨年のアルゼンチン大統領選挙の時にフェルナンデス前大統領の後継者とされたシオリ候補をルラ前大統領は支援していたという事実がある。
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最大の輸出相手国だったが……
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