バークシャーが投資するアメリカン・エキスプレスは、昨年25%も株価が下落したが、投資を継続。マンガー副会長は「古い手法を長年採用する名声の確立したクレジットカード会社は従来に比べ大きな危険にさらされている。」とコメント。バフェット氏は「個人的にはアメックスについて違和感はなく、同銘柄の保有に満足している。アメックスは競争環境が激しくなっている。」と、コメントした。
昨年12月末時点で含み損が26億ドルとなったIBM株については、バフェット氏は、売却する意図はないとしている。IBMに対する強気な見方について、明確な根拠は示されなかった。
バフェット氏は、これまでも持論である「インデックスファンドを買いなさい」と言い続けてきたが、今年の年次株主総会でも、世界で最も重要な投資の知恵を示したいとして、「ヘッジファンドの投資のリターンは、全体として見るとインデックスファンドへの投資に比べてリターンが低くなっている。」と述べ、S&P500に連動するインデックスファンドへの投資を奨励した。
2008年から2015年までの期間で、プロテジェ・パートナーズが選定したヘッジファンド群のリターンが+21.9%であったのに対して、S&P500連動のインデックスファンドは+65.7%であったことを、バフェット氏は示した。
「バークシャー・ハザウェイ」年次株主総会、初めてのインターネットライブ中継、筆者も楽しめたのであるが、さすがに朝までは視聴できなかった。オンデマンドで視聴できるのは、ありがたい。来年も、インターネットライブ中継をやってもらいたいと願っている。
<文/丹羽唯一朗>