キャラメルコーンにはどうしてピーナッツが入っているのか
ところで、キャラメルコーンといえば(今は入ってないものもあります)食べているうちに、袋の底の方で出てくる、少し塩味のローストピーナッツがちょっと気になる存在だったりしますが、こちらが入っている理由をご存知でしょうか。
パッと思いつくのは、キャラメルコーンだけでは甘すぎて途中で飽きてしまうので、アクセントととして入っている、というものです。これ自体は間違いというわけではありませんが、その実態はもう少々複雑です。
実は、キャラメルコーンの開発が終盤に差し掛かった頃、2つの課題が浮上していました。一つは上記の甘すぎて飽きること、もう一つが夏場にキャラメルが溶けて中身が固まってしまうことです。そこで、さらなる研究を重ねた結果、キャラメルコーンに微量の塩をふりかけるとそれらの課題が解決できるということが判明します。
そこにあることには、実は大きな意味があったピーナッツ
しかし、今度はその実現方法が新たな課題となります。というのも、微量の塩を均一にふりかけるというのは、意外に高度な技術で、当時の工場の機械では対応することが困難でした。それを解決すべく編み出されたのが、直接塩をふりかけずに、塩のついたローストピーナッツを一定量混ぜておく、という方法でした。
ですが、ここでも次なる課題が立ち塞がります。それは開封されたタイミングで、その塩分が袋の中で均一になっているようにするにはどうすればよいのか、ということです。捻り出されれた対策は、工場でキャラメルコーンを袋詰めする際に、一番上に塩のかかったローストピーナッツを載せておくというものでした。
これにより、箱詰めや輸送中、店舗での陳列の過程でローストピーナッツが徐々に下に落ちていき、その過程で自然にキャラメルコーン全体に塩がまぶされていき、文字通りの良い『塩梅』になっているという具合ですね。『袋の底の方で出てくる』少し塩味のローストピーナッツには、こんな開発努力が現れていたんですね。