機械 対 人間。機械は人間の雇用を奪うのか?このテーマは興味深い。ガートナー ジャパンも4月12日、日本における「人工知能」に関する調査結果を発表している。(参照:
ガートナー ジャパン )
ガートナージャパンによると、人工知能が10年以内に「仕事を奪う」(10.5%)、「サポートする」(44.1%)と、合計して、54.6%が10年以内に人工知能による仕事への何らかの影響があると考えているという。
一方、4月30日、日米独など主要7か国(G7)の情報通信相会合が高松市で開催され、人工知能(AI)の研究開発に関するルールづくり(第三者がAIを乗っ取って悪用したり、AIが暴走して人間に危害を加えたりすることを防ぐ)で合意して閉幕した。
議長役の高市早苗総務相が会合後の記者会見で「AIはいずれ人間の知能に並び、社会・経済に革命的な変化をもたらす」と述べたが、高市早苗総務相が考える「いずれ」は、どれくらいの時間軸なのだろうか?
雇用に関する筆者の見解は、ガートナージャパンによる調査結果「人工知能が10年以内に「仕事を奪う」(10.5%)」に近い。1割程度の仕事が、10年を経て、人が機械に代替されていくのではないか。将棋や囲碁など、AIは分野によっては人間の能力を上回り始めているように見えるが、AIのパワフルな領域は画像認識などに限られ、あらゆる領域で「機械 対 人間」の戦いが進むかどうかは今ひとつピンとこないように思える。
果たして、AIが人間の知能に並び、上回るのは何年後なのか。その時何が起きるのか? そして、人間を超えた知能を持ったAIが登場した時、そのAIは人間をどのように見て、考えるのだろうか?
<文/丹羽 唯一朗 photo by
Sam Churchill on flickr(CC BY 2.0) >