彼の言論の自由を弾圧する姿勢にEUも米国も見て見ぬふりをしているのが現状である。EUはヨーロッパに大量に流入するシリア人、アフガニスタン人、イラク人らをトルコで食い止めてもらわねばならないという問題を抱えている。また、米国はイスラム国との戦いにトルコの協力が必要である。それ故に、EUも米国もエルドアン大統領を批判できない立場にあるのだ。
しかし、米国とロシアはエルドアンを失脚させることに既に同意しているという噂もある。それをけしかける意味であろうか、最近はトルコでクーデターが起きる可能性があるという噂が報道で取り上げられるようになっている。
<文/白石和幸>
しらいしかずゆき●スペイン在住の貿易コンサルタント。1973年にスペイン・バレンシアに留学以来、長くスペインで会社経営する生活。バレンシアには領事館がないため、緊急時などはバルセロナの日本総領事館の代理業務もこなす。
しらいしかずゆき●スペイン在住の貿易コンサルタント。1973年にスペイン・バレンシアに留学以来、長くスペインで会社経営から現在は貿易コンサルタントに転身