パナマ文書公開の影にソロスあり!? 世界で飛び交う「噂」と「憶測」

ICIJの背景にソロスの影、で飛び交う噂

オープンソサエティ財団の創設者であるジョージ・ソロス氏 photo by Heinrich-Böll-Stiftung on flickr(CC BY-SA 2.0)

 ひとつ目は、ICIJの背景だ。 「パナマ文書」の謎を解明した「国際調査報道ジャーナリスト連合(ICIJ)」は世界のジャーナリストが集まった組織であるが、運営の為の維持費用が要る。そのスポンサーは誰なのかという疑問が沸く。このICIJのスポンサーに「オープンソサエティ財団」、すなわちジョージ・ソロス資本の組織が名前を連ねているのだ(参照「ICIJ」)。ソロスが噛んでいるとなれば、彼は何らかの意図なしには動かない人物。一連の騒動も俄然様相が変わってくるだろうという見方をする声が挙がっている。(参照「El Robot Pescador」)

米国の「タックスヘイブン」覇権狙い説

 またもうひとつ話題になっているトピックスがある。  現在、世界で租税回避地(タックス・ヘイブン)として最も成長しているのはどこだかご存知だろうか? 実は、米国のネバダ州とワイオミング州とサウスダコタ州なのである。これは、銀行口座開設に関して政府間で情報交換できるように経済協力開発機構(OECD)が策定した共通報告基準(CRS)に米国が署名していないことを利用して、海外の富裕層が法人税のないネバダ州・ワイオミング州、サウスダコタ州に資産を移しているのだ。 ネバダ州のリノ市にはロスチャイルドが信託銀行を開設し、各国の富裕層は他国のタックスヘイブンに隠しもっていた資金をネバダに移動させているという。(参照「Bloomberg」)  こうした事情を受けて、今回のパナマ文書は「米国のタックスヘイブンを更に進展させよう」というものなのではないかと見る向きもいる。すなわち、他国のタックスヘイブンの国を間接的に攻撃して、そこに隠されていた資金を米国に移動させるという狙いがあるという説だ。
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米国にとって不都合な存在を落とす説!?
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