まるで企業の「せどり」――転売されるたびに買収企業を儲けさせる“弥生会計”の妙な実力

株式会社三省堂書店 1月7日官報45頁より  三省堂書店は、神田神保町に本店を構える大手書店です。最近の書店売上ランキングでは10位前後の模様ですね。2007年に「神田本店」から店名変更した「神保町本店」は1階から6階まで、総売り場面積4150㎡に140万冊に及ぶ書籍が並ぶ、「本の街」神保町でも最大級の規模を誇るランドマーク的存在です。  ちなみに、1929年にオープンした当時は書籍の他にも、文具、学生服、化粧品、用品雑貨等も取り扱う「学生のデパート」だったようです。なお「三省堂」という店名は『論語』学而篇の一節「吾日三省吾身(われ日にわが身を三省す)」から取って、大隈重信が初代社長に送ったことに由来しています。 当期純利益:1132万円 利益剰余金:19億747万円 過去の決算情報:詳しくはこちら 株式会社オリオンツアー 1月21日官報55頁より  オリオンツアーは、星のマークの旅行バスでおなじみの旅行会社です。主に旅行商品の企画・販売を行っており、各地区の旅行代理店への卸し、「じゃらん」「るるぶ」等の雑誌媒体、自社サイトを中心としたネット販売を展開しています。  元々はスキーバスを専門に取り扱っていた旅行会社(旧社名は豊和トラベルサービス)で、オリオンツアーのブランド名の由来も、スキー場に向かう夜行バスからオリオン座が見られたことに由来しているそうです。なお、現在はH.I.Sの100%子会社となっています。 当期純利益:3億2756万円 利益剰余金:14億7039万円 過去の決算情報:詳しくはこちら http://nokizal.com/company/show/id/1345692#flst 決算数字の留意事項 基本的に、当期純利益はその期の最終的な損益を、利益剰余金はその期までの累積黒字額or赤字額を示しています。ただし、当期純利益だけでは広告や設備等への投資状況や突発的な損益発生等の個別状況までは把握できないことがあります。また、利益剰余金に関しても、資本金に組み入れることも可能なので、それが少ないorマイナス=良くない状況、とはならないケースもありますので、企業の経営状況の判断基準の一つとしてご利用下さい。 【平野健児(ひらのけんじ)】 1980年京都生まれ、神戸大学文学部日本史科卒。新卒でWeb広告営業を経験後、Webを中心とした新規事業の立ち上げ請負業務で独立。WebサイトM&Aの『SiteStock』や無料家計簿アプリ『ReceReco』他、多数の新規事業の立ち上げ、運営に携わる。現在は株式会社Plainworksを創業、全国の企業情報(全上場企業3600社、非上場企業25000社以上の業績情報含む)を無料&会員登録不要で提供する、ビジネスマンや就活生向けのカジュアルな企業情報ダッシュボードアプリ『NOKIZAL(ノキザル)』を立ち上げ、運営中。
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