「イラク戦争の検証をせずに、日本の針路は決められない」戦場ジャーナリストらが提言

当時の英首相や米大統領も誤りを認めているが、日本は認めず

 登壇者に共通していたのは、「イラク戦争の検証をせずして軽々に日本の針路を決めるべきではない」ということだ。イギリスやオランダなど「有志連合」に加わった国々では検証が行われ、ブレア元英首相やブッシュ元米大統領なども情報の誤りなどを認めている。  ところが、日本はいまだに「開戦前に大量破壊兵器がイラクに存在するという情報をもとに行動した」という理屈を貫いている。それは国際社会では通用せず、このままでは日本の国際的地位は低下するばかりだ。それどころか、民間の日本人の身すら危険にさらしかねない。国の針路を決めるのは、以前行った行為の検証をしてからでも遅くはない。 取材・文/足立力也(コスタリカ評論家。著書に『丸腰国家~軍隊を放棄したコスタリカの平和戦略~』など)
コスタリカ研究者、平和学・紛争解決学研究者。著書に『丸腰国家~軍隊を放棄したコスタリカの平和戦略~』(扶桑社新書)など。コスタリカツアー(年1~2回)では企画から通訳、ガイドも務める。
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丸腰国家―軍隊を放棄したコスタリカの平和戦略―

「理想」ではなく「現実」のもとに軍隊をなくした人々。