最近の「AI」はここが違う!妄想を掻き立てられるAIブーム

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maxuser / PIXTA(ピクスタ)

今までとは一味違う最新の「AI」たち

 これまでも、AIは何回かブームになったことがある。人によっては「2001年宇宙の旅」の「HAL9000」を思い出したり、「AI将棋」のようなゲームソフトを思い浮かべたりするだろう。  とはいえ、“人間の知能はコンピューターで再現/代替できる”という確信に基づいて研究が進められてきたAIは、しかし、これまではその期待を裏切ってきたのが現実だ。  しかし、ここ最近の「AIブーム」で名前が登場するgoogleの「ドライバーレスカー」(自動運転カー)や、囲碁の名人を破った「AlphaGo(アルファ碁)」、あるいは人の感情を理解するロボット「Pepper」などを見ると、何かひと味違うものを感じる。これまでのAIを遥かに超える能力を感じさせ、これまでとは違う期待が膨らむのだ。  そもそも、今回のブームの最初の火付け役は、IBMの「Watson」という人間の自然の言葉に応答するシステムだった。2011年2月16日、「Watson」はアメリカの早押しクイズ番組「Jeopardy!」で人間のクイズ王に勝利し、大きな話題になったのである。  これらのAIは、従来のものと一体なにが違うのだろうか?
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「総当り」ではない思考を可能にした
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