バークシャーの投資先ポートフォリオの上位5社は、2015年12月末時点、以下の通りである。(出所:
DATAROMA)
1位:ウェルズ・ファーゴ:19.8%
2位:クラフト・ハインツ:18.0%
3位:コカ・コーラ:13.0%
4位:IBM:8.5%
5位:アメリカン・エクスプレス :8.0%
ウェルズ・ファーゴ、コカ・コーラ、IBM、アメリカン・エクスプレスの4銘柄は、バークシャーの「ビッグ4」と呼ばれてきた。バークシャーは、ウェルズ・ファーゴの持ち株比率を2014年末の9.4%から9.8%へ買い増した。同様に、バークシャーは持ち株比率を、コカ・コーラ9.2%から9.3%へ、IBM7.8%から8.4%へ、アメリカン・エクスプレス14.8%から15.6%へと、増やした。バークシャーによる、この数パーセントの持ち株比率の増加はたいした意味の無いように思えるかもしれないが、年間5億ドルの収益押し上げ効果があるとしている。
2015年のバークシャーの最終利益は241億ドルと、過去最高だった前年の199億ドルを上回ったが、傘下の米食品大手HJハインツがクラフト・フーズ・グループと合併したことが利益の押し上げに寄与したとされる。したがって、クラフト・ハインツへの投資は成功と評価されている。
一方、IBMへの投資については、どうだろうか?とにかく、含み損が大きい。いまのところ、バフェット氏は、昨年12月末時点で含み損が26億ドルとなったIBM株については、売却する意図はないとしている。
“America’s golden goose of commerce and innovation will continue to lay more and larger eggs.”(米国の商業とイノベーションの金のガチョウはこれからもたくさん、大きな卵を産み続ける。)と、バフェット氏は、米国の商業とイノベーションに楽観的である。
私たちも、米国市場に対するバフェット氏の楽観を信じるのであれば、米国株への投資をしてみるのもいいかもしれない。米国株式市場のベンチマークであるS&P500に連動するETFを買うのも良し。バークシャー・ハザウェイの「ビッグ4」(ウェルズ・ファーゴ、コカ・コーラ、IBM、アメリカン・エクスプレス)や上位保有銘柄を買うのも良しだろう。
<文/丹羽 唯一朗 photo by
thetaxhaven on flickr(CC BY 2.0)>