ド素人がネット転売でどれだけ稼げるか挑戦してみた

懸命に働いてもなかなか給料が上がらない昨今、副業として人気の“ネット転売”は本当に儲かるのか? 転売事情通や実践者のアドバイスをもとに、転売ド素人の新人記者が1か月でどこまで利益を出せるかチャレンジした。  これまでネット転売について事情通や実践者から話を聞いてきた(http://hbol.jp/3521)。では、それらのノウハウを元にすれば、本当にド素人でも稼げるのか? 転売長者を目指すべく、新人記者Iが身銭を切って1か月チャレンジするという指令が編集長より下った! 新人記者I「というわけで、実際に挑戦することになったんですが、万が一、結果が出なかった場合、1人だと心もとないので先輩も参加してください!」 先輩記者O「なんで俺まで……」 I「まぁ、いいじゃないですか。僕なんて、『そういえば、Iって転売の経験あるの? あ、ないんだ……じゃあ、試しにやってみる?』。これだけのやりとりで決定ですよ。理不尽だと思いませんか?」 O「お前のほうが理不尽だよ!」  というわけで、いきなり転売を始めることになったIとO。とりあえずお互いの自宅にある在庫を出品して様子見をすることに。 I「先輩、なにか出品できそうなものありましたか? 僕は古い雑誌や本くらいしかなかったです」 O「俺はゲームとかフィギュア、レゴとかけっこうあったぞ。もともと、個人的にアマゾンでアイテム収集していたから。元手には困らなそうだな」 I「うわ、このプレミアのついているフィギュア『聖闘士星矢』じゃないすか! なぜ、こんなものまで……」 O「いや、俺、もともとオタクだから(笑)」 I「知らなかった……」 ⇒【二人が出品したもの】はコチラ http://hbol.jp/?attachment_id=3603  商品はお互い揃った。と、ここで重要になるのが、どのオークションサイトから出品するかという点だ。 O「ヤフオクは写真を撮影したり、売買のメールやりとりが面倒だから、自分はアマゾン一本で勝負するわ。今回取材した方々のなかにもアマゾンを使っている人のほうが多かったよな」 I「たしかに、ヤフオクは登録するだけで使用料を取られる上級者向けって感じでしたね。アマゾンの個人向けの小口登録なら、基本成約料として、売約時に1回100円を徴収されるだけで済むからね。梱包を自分でしなきゃいけない分、多少の手間はかかるけど、初心者には無難ですね」 O「じゃあ、とりあえず、アマゾンで出品してみて、1週間だけ様子を見てみようか」 I「了解っす!」  というわけで、転売長者を目指して意気揚々と出品作業を始めた2人だったが、1週間後、明暗が分かれる……。

転売初心者にオススメはアマゾン。
小口登録と大口登録どっちがベター?

ゼルダの伝説

『聖闘士星矢』フィギュアのほかにも、3DSの『ゼルダの伝説』限定本体も出品していた記者O。こちらは不発

O「よぉ! お前、あれからどんな感じ? 俺は今のところ『聖闘士星矢』グッズを中心に出品していて、まだ3000円だけど売れているぞ」 I「あ、先輩! やばいっすよ~。20冊近く出品しているんですが、どの雑誌も全然売れなくって、困っているんです。ちょっと見てくださいよ~」 O「どれどれ……。お前、これ、どの雑誌もランキング1万位圏外じゃねぇか! これじゃあ、いつまでたっても売れねぇよ!」 I「えっ、そうなんですか? ロングテールで売れるかと思ったので……」 O「バカっ! 少なくとも今回取材したなかで、そんな悠長なこと言ってる人いなかったろっ! アマゾンに限らずランキングチェックはネット転売の鉄則だ。値段が高騰しそうなフィギュアを発売前に確保すべく、俺はジャンルごとの人気ランキングを常にチェックしているからな。なぜなら、これから人気が出るものは、発売決定と同時に上位にランクインするからだ」

マニアックなお宝グッズを売る秘訣とは

I「『聖闘士星矢』って、国内だけでなく海外でも人気があるから、“転売ヤー”の数もかなり多そうですね」 O「そうだな。特に『限定』や『特典』といった文句がつくものは、高騰しやすいぞ。定価で7000円のものが2万円まで吊り上がったという話も聞くしな」 I「ひえーっ。なんだか、僕もそういうマニアックな転売のほうが向いているような気がしてきました!」
転売

その後も果敢に古雑誌、古本を出品し続けた記者Iだったが、ついに観念。「在庫処分では売れない……」

O「何もイチから研究する必要はない。キャラクターの人気は、ファンサイトをチェック。複数のサイトで扱われているキャラのグッズが狙い目だ。……それで、お前はこれからどうするんだ? いつまでも売れない雑誌の転売をやっていても仕方がないだろ? 勝負は残り2週間しかないぞ」 I「うーん……。これまでを振り返えると、やっぱり、自分にとって不要なものは他人にとっても不要ということに尽きると思うんですね。なので、一度、実践者の仕入れに同行してみて、実際にどんなものが人気なのかをチェックしてみようと思います」 O「たしかに、そのほうがいいな」 ⇒【後編】に続く http://hbol.jp/3528 <ド素人でもできる!アマゾンで出品するまでの流れ> 1、アマゾン出品トップ アマゾンへの出品者登録を済ませると、まずこの画面が表示される。ここで在庫の管理や出品手続きなどを行う ⇒【画像】はコチラ http://hbol.jp/?attachment_id=3605
Amazon

1、アマゾン出品トップ

2、商品のセレクト 出品希望の商品を検索し、選択。古い商品の場合、イメージ画像が登録されていないこともあるので、注意が必要 ⇒【画像】はコチラ http://hbol.jp/?attachment_id=3606
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2、商品のセレクト

3、商品の状態を設定 出品する商品のコンディション(計9段階)、価格、在庫数、出荷場所(自宅かアマゾン倉庫か)などを決定する ⇒【画像】はコチラ http://hbol.jp/?attachment_id=3607
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3、商品の状態を設定

4、これだけで出品完了 小口登録の場合、配送は自宅からのみなので、必要な手続きはこれだけ。あとは商品が売れるのを待つだけだ ⇒【画像】はコチラ http://hbol.jp/?attachment_id=3608
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4、これだけで出品完了

【初心者が陥りがちなワナ】 1、“転売ヤー”ブログやメルマガを信じない もちろん、鵜呑みにするのは危険だが、基礎知識や流行など、有益な情報も書かれている。なによりブログを閲覧するだけならタダだ 2、家であまったものをそのまま出品 自分にとって要らないものは、当然、他人にとっても要らないものである。転売は在庫処分ではない。そのことを心得るべきだ 3、市場動向を調べず仕入れ 定価より安いという理由だけで仕入れてもまず売れない。「カカクコム」「Amashow」などで、必ず最低価格と出品者数をチェック! 【先輩記者O】 ジャンプ黄金世代育ちでそのころ人気のキャラクターグッズを収集する隠れオタクの30代編集者 【新人記者I】 入社3年目にして、念願のSPA!編集部に配属が決まったのも束の間、いきなりネット転売への挑戦を命じられてしまう ― ド素人がネット転売で稼ぐ6つの鉄則【7】 ―