ネットで話題の「陰謀論チャート」を徹底解説&日本語訳してみた

「世界の陰謀論チャート」

 世のなか、陰謀論花盛りだ。  陰謀論は21世紀の現代社会特有のものではない。人類が社会を構成した歴史が始まって以来、他者が何かを企てて自分達の安全を脅かしているという怖れは、いつの時代でもどこにでもあるだろう。そして、それが真っ当な危機意識であるときもあれば、社会にとって有益なものだろう。  しかし、その恐怖がパラノイアのように凝り固まってしまうと話は別だ。  インターネットは、これまでになかった速度で拡散させて、思わぬ影響力を与えてしまう。賢明たるには、これらの情報の峻別が必要だ。  荒唐無稽なものであっても、時にそれは危険なものになりうる。  そのためにつくられた陰謀論チャートというのがある。英語である。今回、これをつくったアビー・リチャーズ女史に日本語訳の許可を正式にいただいたので、こちらに掲載して、めくるめく陰謀論の世界に詳しくない人のために、上から順にひとつひとつ解説していこうと思う。  最上段からコアで危険な電波な陰謀論。現実から乖離してトンデモの世界である。あなたの友人がこのへんについて語っていたりすれば要注意だ。下にさがるにつれ、少しずつ危険性は減ってはいくが、実はその最後には・・・。  それでは始めよう。
conspiracychart

via @abbeasr on Twitter

陰謀論チャート(日本語版)

陰謀論チャート(日本語版)

ピンタレストにも大きな画像をあげておきます。

米匿名掲示板「4ch」発の陰謀論

◆「Qアノン」 ◆「白うさぎを追え」  まずは、もはやおなじみのアメリカの匿名掲示版の4ch発の陰謀論だ。解説の必要はないかもしれないが、日本の方々のために書いておくとすると、この4chanを経営しているのは、昨今なぜか論破王や実業家などと呼ばれてやたらとメディアに出てくる、あの西村博之氏だ。日本でネトウヨを生み出したといっても過言がない2ちゃんねるを経営していた(現在は経営陣の内紛により追放されている) 西村氏だが、アメリカでQアノンまで育てたというのは驚きの事実でもある。  さてその「Qアノン」とは、4chに投稿された「Q」と名乗る固定ハンドルネームと、そのQが語る一連の陰謀論を信じ込んでしまった信者のことを指す。バカにするなかれ、もちろんこれがアメリカで大変なことになってしまったのはご承知のとおり。  なお現在、世界の陰謀論研究家やジャーナリストは「Q」とはいったい誰なのかと正体を解き明かそうとやっきになっているが、アメリカのHBO Maxで放映されたドキュメンタリー「Q:Into the storm」では、それが札幌在住の5ちゃんねる(西村博之氏が経営問題のはてに2ちゃんねるを手放したあとに改名された)の管理人でもあったロン・ワトキンスであると伝えられている。これが本当ならば、Qアノンは日本発ということになる。 「白うさぎを追え」というのは、そのQアノン信者のキャッチフレーズのひとつ。映画『マトリックス』でも出てきましたが、もともとは『不思議の国のアリス』が出典。アリスのように白ウサギを追って行けば、やがて穴に落ち、そこには不思議の国の「真実」が待ち受けてます。ファンタジーですね。
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古典的陰謀論からトンデモまで融合し変成する陰謀論
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