新年度で登場した「どうしてもソリが合わない同僚」と付き合う方法

 新年度がスタートし、新しいメンバーと仕事をし始めている人も多いに違いない。一か月程度経過すると、相性がいいか悪いかがわかってくるものだ。「話が合う」「話が早い」というメンバーもいれば、「どうも話が噛み合わない」「コミュニケーションに時間がかかる」という人もいる。

仕事の経過とともに、相性の良し悪しが顕在化

イライラしているイメージ画像

photo via Pexels

 人によっては気が合う人合わない人も、多くの人をスマートに巻き込んで円滑に仕事をしているように見える人もいれば、ことあるたびに軋轢を生んで孤立してしまう人もいる。  相性が悪い人に対して、どのように対処して、どのよう巻き込んでいけばよいのか……。ビジネス実践力を向上させる演習プログラムを実施していて、この時期、特に多く寄せられる質問だ。  なかには、相性の問題は、お互いに持って生まれた性格に起因するので、後天的に解決できないという考え方をしている人もいる。  また、文字通り十人十色なので、解決しようとしてもとても長い時間がかかり、難易度が高いというように、すでに諦念を持っている人もいる。  しかし、私はそうは思わない。相性の合わない人を巻き込む方法がある。それもコツさえつかめば、ほとんどの人が数分で実施できるようになり、効果を確認できる方法だ。  

相性を図る「モチベーションファクター」とは

 相性の不一致の問題を解決できないケースから、人との接し方を分解して捉えると、ひとりひとり個別の相性に対処しようとしていることがわかった。100人いれば100人の相性に対処しようとしているわけだ。これはとてもたいへんだ。時間もかかるし、手間もかかるので、長続きしない。  そこで、私がオススメしているのは、相手の言動からその人をタイプわけすることだ。  まず、一人で実施することを好むのであれば「牽引志向」、みんなで取り組むことが心地よさそうだったら「調和志向」にわける。「肉食系」と「草食系」、「狩猟型」と「農耕型」というように区分するとわかりやすい。  「牽引志向」の人同士は、相性が合う。「この取り組みは、それぞれ個別にチャレンジしましょう」と誰かが言えば、「そうしよう」とすぐに合意できて取り組みが開始される。  いっぽう、「牽引志向」の人と「調和志向」の人が混在していると、誰かが「銘々で取り組もう」と言っても、「協力して取り組んだほうがよい」と異論が出て、話がなかなかまとまらない。  もう一歩踏み込んで区分すると、「牽引志向」の人がこだわっているのは何か、という観点から、以下の要素にわけられる。  1・目標達成  2・自律裁量  3・地位権限  「調和志向」の人は、次のとおりだ。  4・他者協調  5・安定保障  6・公私調和  私はこの6つの要素を、人が行動するときの意欲が高まる要素と捉えていて、「モチベーションファクター」と称している。相性が合う、合わないという問題は、モチベーションファクターが一致しているか、一致していないかという問題なのだ。
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「相性が合わない」はモチベーションファクターの違いが原因
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