なぜEek変異株は見過ごされたのか? そして統計からわかる日本の第4波傾向が示すリスク

世界の成功例から大きくハズレる日本の検査体制

日本、韓国、台湾における千人あたり検査数の推移(‰,7日移動平均,線形)2020/09/01〜2021/04/06

日本、韓国、台湾における千人あたり検査数の推移(‰,7日移動平均,線形)2020/09/01〜2021/04/06/OWID

日本、韓国、台湾、合衆国における新規感染者一名発見あたりの検査人数(no Units,7日移動平均,線形)2020/09/01〜2021/04/06

日本、韓国、台湾、合衆国における新規感染者一名発見あたりの検査人数(no Units,7日移動平均,線形)2020/09/01〜2021/04/06/一人の感染者を見つけるために何人にPCR検査をしたかという指標で、検査陽性率の逆数でもある。日本以外では、極めて重要な指標と見做されている/OWID

 検査数にはPCR検査抗原検査が含まれますが、以前の記事で繰り返し指摘してきた本邦の致命的大失敗が示すように本邦の欠陥品とも言える抗原検査は、膨大なすり抜け(偽陰性)が生じます*。COVID-19検査のGolden StandardであるPCR検査に比して抗原検査の利点はラボが要らないという点です。一方で抗原検査による陽性結果の扱いは、PCR検査による再検査を要し、検査陰性者も本邦のように感度が極端に低いガラクタも存在しすり抜けが生じるために抗原検査の採用には本邦を除く世界は消極的になってきています*。従って検査の大部分はPCR検査です。 〈*低精度の抗原検査、入国者の体調確認は自動発信のLINEだけ? 水際防疫のザルさが恐ろしい 2021/02/18 選挙ウォッチャーちだい HBOL  一方、英国では、週に一回のPCR検査と週に二回の抗原検査を無料で全住民が行う体制が急速に整備されており*、これは抗原検査キットが本邦のような低感度のガラクタでなければたいへんに優れた手法です。 〈*英、新型コロナ大規模検査開始へ 海外渡航巡る判断は「尚早」 2021/04/05 ロイター。ロイター電では、抗原検査を週に二回だが、これに事実上の義務である週一回のPCR検査も併用されているとの現地住民の報である〉  本邦は、「検査を増やせば患者が増える」「PCR検査は精度が低い」という、ジャパンオリジナル・国策エセ科学・エセ医療デマゴギー=真っ赤な嘘を「専門家」や「自称専門家」、「殺人カメレオン」*が垂れ流し、世界でも唯一の積極的な検査抑制国ですが、科学と医学に忠実な世界は、遙か先に進んでいます。「検査を増やせば患者は減る」し、「PCR検査はCOVID-19検査のGolden Standard」が全世界で実証された事実です。 〈*ワクチン接種が始まると「私は専門家ではない」「私は野良医者」などと逃げ、ワクチン接種事業が崩壊し、第四波エピデミックが始まるとまた現れてジャパンオリジナル・国策エセ科学・エセ医療デマゴギーを垂れ流す破廉恥医者、破廉恥医系技官、破廉恥看護師、破廉恥医学研究者が本邦にはたくさんいる。これを筆者は「殺人カメレオン(専門家)」と命名している。短く言えば「人殺し」”Killer”である〉

巧言令色や詭弁も厳然たる事実=数字の前には直ちに棄却される

 人口千人あたりの検査数では、韓国、日本、台湾の順となっています。これはいつも指摘するように台湾では既に国内感染者が殆どいなくなっているので大量検査の必要がなくなっているからです。  韓国は、感染者増大に即応して検査を増加し、更に12/14以降はソウル首都圏域で大規模一般PCR検査を導入しています。3月に入ると第四波エピデミックに対応して、2021/03/06を起点として検査数を大きく増やし始めています。これらによって感染者が増えれば制圧するという関係が出来上がっています。  本邦は、世界唯一のジャパンオリジナル・国策エセ科学・エセ医療デマゴギーによって検査を抑制し、統計すら壊れてしまうほどの惨状ですが、検査数自体は韓国より多く必要とし、「検査抑制ではない、検査効率化だ。」というジャパンオリジナル・国策エセ科学・エセ医療デマゴーグ=医療右翼の主張に反して、極めて効率が悪く、資源を浪費し、そのうえ感染状況も東部アジア・大洋州ではワースト4となっています。第四波エピデミックにあっても本邦はいまだに検査を増やしていません。そのうえ変異株のスクリーニングも事実を無視したドグマに固執して東日本では1月以降、4月に至るまで東日本での変異株のドミナント化を見逃してきました。全く論外のエセ科学・エセ医療殺人国策と言えます。  台湾がなぜ上手くいっているかは、全期間の感染者1人を発見するに用いる検査人数(検査数)ではっきりします。  台湾では、昨年夏までは感染者1人を発見するのに1000〜4000人のPCR検査を実施していました。これによって未発見の市中感染者、検疫での感染者を徹底的に探し出して、そのうえで接触追跡、検査、隔離、治療と行っています。  韓国は、本邦の2倍から10倍の検査を行ってきています。本来のクラスタ戦略は韓国や台湾のように検査がウィルスに圧倒されないように迅速な検査体制の強化が行われます。本邦の「観念上のクラスタ戦略」は、一言で言えば「ゴミ」です。  新規感染者1人あたりの検査数は、2021/04/06で台湾141件、韓国77件、本邦41件です。「PCR検査は精度が低い。検査を増やせば患者が増える。我々には効率のよりやり方がある。」などといった、過去14ヶ月間本邦において蔓延した官製プロパガンダが、全く事実に反するジャパンオリジナル・国策エセ科学・エセ医療デマゴギーであることは明白です。  なお合衆国は、一日100万検査から400万検査という膨大な検査数を維持していますが、新規感染者1人当たりの検査人数では本邦と変わりません。これは合衆国や欧州、中南米諸国では、COVID-19感染者が極めて多く、検査資源を増やしてもウィルスの増加に追いつかない為です。一方、東部アジア・大洋州とアフリカ諸国は謎々効果に守られていて、罹患率(感染率)が米欧の1/1000〜1/10であるため、検査・追跡・隔離・治療と必要な場合は局地的ロックダウンや数日程度の短期ロックダウンでCOVID-19を制圧できてきたのです。欧州でもアイスランドのような小さな島国では謎々効果がなくても成功しています。本邦はその南北米・欧に対する圧倒的な優位性を厚生労働省とその取り巻きによるジャパンオリジナル・国策エセ科学・エセ医療デマゴギーによってドブに捨て、多くの市民を犠牲にしているのです。お金も膨大に消えました。  どのような巧言令色や詭弁も厳然たる事実=数字の前には直ちに棄却されます。  本邦は、COVID-19エピデミック対応に完全に失敗した国であり、その失敗の結果が米欧並みのエピデミックにならない理由は、単に国策公害であるスギ花粉症への対策として長年市民に定着していた高性能不織布マスク着用の習慣と謎々効果*だけです。  次に移動傾向を見てみましょう。
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第4波増進期なのに移動傾向が増加傾向の日本
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『日本を壊した安倍政権』

2020年8月、突如幕を下ろした安倍政権。
安倍政権下で日本社会が被った影響とは?