検察審査会で「起訴相当」議決。菅原一秀元経産相を直撃も、「誠心誠意お応え」とは口先だけのダンマリ

メロンより甘い地元の支援者たち

筆者を見て、秘書に何やら支持する菅原氏

筆者を見て、秘書に何やら支持する菅原氏

 同日夕刻、菅原氏が石神井公園駅前で駅頭をしているとの情報が入り、向かった。  菅原氏に声をかける支援者の男性に起訴相当について訊くと「もういいでしょ」「この人は結構クリーンなところあるから」と返答。菅原氏に「応援してます!」と握手を求めていた別の女性支援者に至っては、菅原氏の公選法違反について「違います!」と本人に替わって完全否定する始末だ。
何を訊いても無言の菅原氏

何を訊いても無言の菅原氏

 演説を終えた菅原氏に、河井克行元法相が買収を認め議員辞職の意向を表明した件について尋ねたが、前日と同じく何の反応も示さず、秘書が運転する車に乗って去っていった。

地元市民団体は議員辞職を求め、元秘書は「因果応報」

19日、石神井公園駅前で行われた地元市民団体によるリレースピーチ

19日、石神井公園駅前で行われた地元市民団体によるリレースピーチ

 起訴相当議決報道後、東京9区の主要駅前では複数の市民団体が週末ごとに菅原氏の議員辞職を求めるサイレントスタンディングやリレースピーチを行っている。  菅原氏の元秘書が、起訴相当議決について見解を述べた。 「今回の検察審査会の判断は妥当なものだ。ここで歯止めをかけられなければ、お金や物をやり取りしないと練馬区では選挙に勝てないという仕組みがこのまま続いてしまう。これでは次の世代の政治家を志す人たちに適切な姿勢を見せることができない。時効を迎えるものがどんどん迫っているので、検察には早急に起訴し急ピッチで進めてもらわなくてはならない」  また、別の元秘書は菅原氏に対し「因果応報」と指摘している。  検察と菅原氏の動きに注視したい。 <取材・文・写真/鈴木エイト(ジャーナリスト)>
すずきえいと●やや日刊カルト新聞主筆・Twitter ID:@cult_and_fraud。滋賀県生まれ。日本大学卒業 2009年創刊のニュースサイト「やや日刊カルト新聞」で副代表~主筆を歴任。2011年よりジャーナリスト活動を始め「週刊朝日」「AERA」「東洋経済」「ダイヤモンド」に寄稿。宗教カルトと政治というテーマのほかにカルトの2世問題や反ワクチン問題を取材しイベントの主催も行う。共著に『徹底検証 日本の右傾化』(筑摩選書)、『日本を壊した安倍政権』(扶桑社)
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『日本を壊した安倍政権』

2020年8月、突如幕を下ろした安倍政権。
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