急遽横浜への異動を命じられた職員たちも戸惑っている
今回、女性職員までも急遽、一斉に横浜入管へ異動となった。女性収容者が全員移送ならばそれも当然なのだが、職員たちも急なできごとに心の準備ができてなかったようだ。女性被収容者たちは、以下のように語っている。
「いきなりの異動だから、横浜でのやり方などがわからなくて困っているようだ」
「担当さんたちは20人くらいいるのに、部屋は狭くて“密”状態。何かイライラしている」
「いろいろ片付けなどの作業をしているみたいで、深夜0時くらいまで働いていた」
「さすがに私たちがさらに暴れたら困ると思っているようで、あまり不愉快な行動には出てこない。今のところ低姿勢」
といった、「職員たちもたいへんだ」という同情の声もいくつかあった。ぜひ職員と被収容者は力を合わせて、入管のやり方に異議を唱えてほしいところだ。
皮肉ではあるが、横浜入管では面会が可能な点と、食事がまだまともである点では東京入管よりはましなのかもしれない。
しかし、このままではクラスターが起きた東京入管の二の舞になりかねない。今いちばん必要なことは、女性たちを早期解放することしかない。東京では、男性被収容者たちが面会もできない状態のまま、陽性者も陰性者も取り残されて苦しみ続けている。
このことについて、入管庁・総務課広報は「マニュアルにそって適切に対応している」と回答した。去年から同じ回答をしているが、いつまで現実から目をそらし、責任を取らないでいるのだろうか。
<文・写真/織田朝日>