写真はイメージです photo by fancycrave1 via Pixabay
インターネット白書というものがある。インターネットの動向をビジネス・技術・社会など多角的な視点で解説する業界定番の白書である。一般財団法人インターネット協会(IAjapan)、一般社団法人日本ネットワークインフォメーションセンター(JPNIC)、株式会社日本レジストリサービス(JPRS)の協力のもと、インプレスR&Dが発行している。
このインターネット白書は、『
インターネット白書2021』で25号目を迎えた。そして最新号以外は、Webサイト「
インターネット白書ARCHIVES」で無料で読める。
最新の2021年の副題は「ポストコロナのDX戦略」だ。2020年は「5Gの先にある世界」。2019年は「デジタルファースト社会への大転換」だ。それぞれの年の副題を並べてみよう。その時代のインターネットの様子が、端的に切り取られている。
2021年:ポストコロナのDX戦略
2020年:5Gの先にある世界
2019年:デジタルファースト社会への大転換
2018年:デジタルエコノミー新時代の幕開け
2017年:IoTが生み出す新たなリアル市場
2016年:イノベーションが疾走する!
2015年:ビッグデータ時代本番! デジタル社会が加速する
2013-2014年:すべてがつながる未来へ IoTが切り拓く新市場 スマホからウェアラブルまで
2012年:日本のソーシャルメディア人口 5,060万人 スマホの普及とSNSの拡大でネットとリアルが融合する!
2011年:ソーシャルメディア新時代の幕開け Facebook/Twitter急伸。スマートフォンは普及目前。
2010年:通信・デバイス・コンテンツの大変革 スマートフォン派、携帯電話派、パソコン派で利用動向を徹底比較
2009年:24時間×100Mbpsの時代は来るか いつでもどこでも何でもつながるワイヤレスブロードバンドへの挑戦
2008年:ウェブとモバイルの進化がもたらすインターネット大再編の序章
2007年:新たなネット経済圏「セカンドライフ」出現 41人の論説と399点の調査データで読む2.0市場
2006年:Web2.0ビジネスが動きだす
2005年:すべてのビジネスはインターネットで動く! ブロードバンド人口3千万人突破
2004年:新たな勝ち組が生まれるネットビジネス大競争時代
2003年:利用実態調査データで読むワイヤレス・ブロードバンド時代
2002年:日本のインターネット人口4619万5千7百人
2001年:日本のインターネット人口3263万6千人
2000年:日本のインターネット人口1937万7千人
1999年:日本のインターネット人口は1508万4千6百人
1998年:日本のインターネット人口は1,00万人を突破!
1997年:日本のインターネット人口は571.8万人! 話題のイントラネットの普及率は企業の12.2%
1996年:報告します。激動のインターネット元年
年と副題を見て、かなり驚きがある。2012年という10年前の時点で「スマホの普及」が挙げられている。そして2010年の時点では「スマートフォン派、携帯電話派、パソコン派」が並んで副題に入っている。
また、20年前の2001年は、日本のインターネット人口は3000万人強しかいない。そして1998年までさかのぼると1000万人という数字になる。短い期間で、急速に世の中が変わっていったことが分かる。
最初の『インターネット白書’96』は25年前である。この時期の白書の内容を振り返ってみよう。