自ら「密」状態を作っても千代田区長選の応援をした小池都知事、国政を目指して再び“劇場”の開幕か

小池知事の登場は「サプライズ」ではなかった

千代田区長選で当確が出た後、リモート参加した小池知事とともにバンザイをする樋口区長

千代田区長選で当確が出た後、リモート参加した小池知事とともにバンザイをする樋口区長

“虚言癖”が疑われるという点では、自公推薦の早尾恭一候補(前・千代田区議)と維新推薦の五十嵐朝青候補(会社役員)を破って初当選をした、樋口高顕・前都議(都民ファースト)も小池知事と瓜二つだ。樋口氏は1月30日のツイッターでこう発信した。 「飯田橋駅西口サクラテラスにて最終最後の街頭演説。密を避けるため事前の告知は控えておりましたが、小池知事の応援演説もいただき、多くの区民の皆さまが足を止めてくださいました」  しかし実際には、街宣開始前から小池知事登場を大音量で告知、19時半前には到着を待つ聴衆の人だかりができていた。たまたま通りかかった人が「足を止め」たのではない。小池知事がマイクを握るなり小池知事が「密を避けましょう」と叫んだのは、すでに「密」状態が出現していたことの証だ。  また事前告知は街宣開始直前だけではなく、一部関係者にはかなり早い段階で行われていたのも確実だった。筆者も千代田区民から情報提供を受けて、現場で待ち構えていたのだ。  区長選告示日の1月24日にも、小池知事は樋口候補の出陣式にも駆け付けた。これは「小池氏、区長選立候補の『超側近』をサプライズ激励」(1月24日付『日刊スポーツ』)と報じられたが、これも事実とは違うようだ。  ジャーナリストの鈴木哲夫氏は2月1日の「選挙ドットコム」の記事で、知事の側近の一人が「小池知事は、区長選のかなり前から樋口氏擁立を決め、サプライズなどと言われた応援入りも実は事前から練っていました」という発言を紹介していた。  筆者も告示前日(1月23日)に、樋口候補と選挙事務所の担当者に「出陣式(第一声)に小池知事が来るのですか」と聞いたが、「予定は決まっていない」と回答。鈴木氏の記事の側近発言が事実なら、『日刊スポーツ』をはじめ報道関係者に虚偽情報を流して、事前に予定されていた小池知事の登場を、突然決まった「サプライズ激励」と歪曲して報じさせたことになる。

千代田区保健所視察は、税金を使った露骨な選挙活動

千代田区長選で惨敗した、自公推薦の早尾恭一候補

千代田区長選で惨敗した、自公推薦の早尾恭一候補

 告示2日前の1月22日の小池知事による千代田保健所視察も、選挙対策のパフォーマンスだった。「行政視察」と銘打った公務として、小池知事は「都議会」の文字を縫い込んだ制服姿の樋口候補(当時はまだ都議)とともに千代田保健所を視察。保健所長らと意見交換をした。  1月31日の筆者記事「保健所視察は千代田区長選のための『選挙対策』!? 『五輪ファースト』で動き始めた小池都知事の“野望”」にある通り、保健所を訪れる時から樋口氏は小池知事と並んで歩き、最後の囲み取材でも隣に立ってメデイアに露出する“舞台設定”になっていたのだ。 「直系候補応援のための『選挙対策』」と指摘したのはこのためだ。千代田区長選の投開票日である1月31日、バンザイをした後の囲み取材で樋口氏は「小池知事が公務で選挙活動をしたに等しいと思いますが」という筆者の質問にこう反論した。 「どうお考えになっているのか分かりませんが、当然私は現職の都議でありましたし、地域の悲痛な声を聞いておりました。そうした中で『ぜひ、保健所を見ていただきたい』と緊急要望をしまして、これをすることに何の問題があるのか。私にはわかりません」  ここで筆者が再質問をし始めた瞬間、司会者が囲み取材の終了を宣言した。  しかし筆者はすでに、千代田保健所長に視察後の囲み取材で「保健所から頼んで知事が来たのか。都からの要請だったのか」と質問し、「私たちのほうから『小池知事に来てほしい』ということは言えません」との回答を得ていた。  つまり「千代田保健所からの緊急要望」ではなく、「愛弟子の樋口都議(当時)の要請を受けて、師匠の小池知事が告示2日前(1月22日)に千代田区保健所視察をした」と考えるのがごく自然だ。  しかも東京23区内にある保健所のうち、先進的な取り組みが報道された世田谷区や墨田区以外の3区を選び、千代田保健所だけを取材可能としたのは、長年の師弟関係の産物にしか見えない。これは「税金を使った露骨な選挙活動」「公務中に保健所視察を名目に愛弟子候補のテコ入れをした」と批判されても仕方がない。
次のページ
小池百合子が狙う「初の女性総理大臣」
1
2
3
仮面 虚飾の女帝・小池百合子

選挙や五輪を優先して、コロナ感染爆発を招いた小池百合子東京都知事。
都民のためでも、国民のためでもない、すべては「自分ファースト」だ!