<’17年が全盛期>
▼ICO系
新たに発行されるトークンをいち早く、低価格で入手できることを謳って資金を集める手口。多くのICOで、資金を集めたもののプロジェクトが進展しないで消えるという現象が……。日本では「フィリピンの国家プロジェクト」と騙っていたノアコインが話題に。
▼自動売買ソフト系
’17年に大量に登場。なかには数十万円の高額な自動売買ソフトが登場したが、BTC価格が上がり続け、誰もが儲かる相場が続いたために詐欺的商材でも問題にならなかったとか。近年ではスゴ腕トレーダーを自称する人物による有料サロンが主流?
<近年再び増加>
▼フィッシング系
取引所を騙ってメールを送りつけるなどしてID、パスワードを入手し、仮想通貨を抜いてしまう荒業。だが、近年はAmazonを装ってアカウント情報を抜き、高額商品を買いまくった後、SNS上で「●BTCで売ります」と転売してBTCを集める詐欺師も多いとか
▼マイニング系
出資金に応じてマイニング報酬が発生するマイニングプールを装ってお金を集める手口。’19年には「BitClub Network」が米国で摘発されたが、出資金に応じて無意味なトークンを発行する「E」など手口を変えながら複数の詐欺的商品が現存
<’20年にピーク?>
▼HYIP系
「High Yield Investment Program」の名のとおり、月利20%などの高利回りを謳ったもの。その多くが「アービトラージ(鞘取り)により確実に利益を出す」などと吹聴してお金を集めているが、実態は新たな出資金を既存ユーザーの配当に回す“タコ足“配当。
<New!>
▼P2P投資系
’20年からはやりだした手口。運営にお金を預けない「P2P」(個人対個人)の金銭のやり取りしか発生しないと謳うと同時に、レアアイテムをゲットして転売するという「ゲーム性」を取り入れてユーザーを獲得しようとしている。なかには月利150%超えも?
【元情報商材屋・
医カス氏】
ビットコインの自動売買ソフトで12億円稼いだ後、海外に移住。現在は情報商材業界の裏側や詐欺師たちの手口をSNSで発信中。
<取材・文/高城 泰(ミドルマン) 池垣 完 図版/ミューズグラフィック>