コロナ流行の世の中で、やっと都会脱出者が目に見える形で増えてきたようだ。あらゆる面で荒んでしまった社会の世直しは、人々が地方分散・自立分散する以外にない。日本だけではない、世界中で起こっている流れ。
人類が生き延びようとする最後のチャレンジであり、同時にそれは人々の営みを「安心」と「幸福感」と「サステイナブル(持続可能)」へと導く近道だ。
例えば、温暖化は技術や政策で解決できるだろうか。できるならとうの昔に課題を克服しているはずなのに、現実は課題をもっと深刻に進めている。今も!
仮に技術革新が生まれ、労働生産性が上がり、資源消費が減っても、できた時間および使わずに済むようになった資源は、また新たな生産に向けられてしまう。例えば、車がガソリンに変わって電気で動くようになったら、世界の電力需要は30年後には今の2倍になる。
電気自動車にはレアメタルなどの希少金属が使われ、その採掘に児童労働や地域紛争が伴う。電気自動車そのものの生産には、結局は従来の化石燃料が使われ、2040年に電気自動車社会が実現されても、CO2排出量は現在から1%減るだけに過ぎない。
よって大量生産と大量消費を形を変えながら増殖させる経済成長志向を手放さなければ、温暖化や環境破壊を止めることはできないのに、誰もが目を背ける。未開地の開発と温暖化は今後もコロナのような感染病を増大させるし、大災害はさらに日常化する。
「このままなら人類を滅ぼすぞ!」という地球からのメッセージ。人類を終わりにするか、経済成長を終わりにするか? どっちが君は好きだろう。どっちを君は選ぶだろう。
経済成長でなく、地方分散・自立分散、つまりは“ローカル化”で経済をダウンシフトし、生産と消費を限定的に縮小して、それでやっとスローライフを謳歌できる。その時を一刻も早く引き寄せなければ、俺ら人類に希望はない。
それを政治家、経済界、学者に任せていればいいのか? 彼らに任せても何一つ解決しなかったから、今、これを書いている。君がどうするか!だ。