【株価大暴落】世界的に超割高?年後半にバブル崩壊リスクあり!
写真/朝日新聞社
コロナショックの影響は企業業績を見ても明らかだ。第4四半期入りしてもなお、6割の上場企業が今期業績予想を「未定」としている。コロナのダメージを測りかねているためだ。にもかかわらず、株価は好調を持続している。
「世界的に金融緩和が進んだ影響です。じゃぶじゃぶに溢れたお金が株式市場に流れ込み、ワクチンに対する期待も重なって、NYダウは3万ドルの大台に突入。日経平均もバブル期以来の高値圏を維持している」(兜町関係者)
FRBが資産買い入れ額をほぼ倍増させたことでNYダウはV字回復を達成
FRB(米連邦準備制度理事会)は’23年までの緩和継続を表明していることから、「’21年も株高と予想する人が多い」(同)という。だが、バブルの兆候が見えている点には注意したい。金融ウオッチャーの闇株新聞氏が話す。
「3月のコロナショックで59兆ドルに縮小した世界の株式時価総額は半年で100兆ドルを突破しています。著名投資家バフェットが重視する、時価総額を名目GDPで割った値(バフェット指数)は史上最高を記録。世界的に株の割高感が際立っているのです。
一方、米ドルの価値は下がり続け、2年ぶりの低水準に。じわじわとインフレ(貨幣価値の低下)が進み、金利の上昇圧力が高まっている。金利の急騰局面では株から債券へと資金が一気に流れるでしょう」
一般に「バブルの兆候が見えると1年程度で弾ける傾向にある」(闇株新聞氏)というから、’21年後半には暴落リスクが高まる可能性も。特に個人投資家は要注意だ。
「売買動向を見ると、コロナショック以降、個人は日本株を大きく売り越しています。つまり、’20年後半にかけての株高局面で個人はほとんど稼げていないんです。儲けているのは一貫して買い続けている日銀ぐらいのもの。日銀に追随して個人も高値圏で買ってくるようなら、バブル崩壊時のリスクは計り知れない」(同)
コロナバブル崩壊に備えるなら、総選挙前の手じまいが吉か。
<取材・文/コロナバブル取材班 図版/ミューズグラフィック>