3が日、あの初詣有名スポットはどれくらい「密」だったのか?

川崎大師

川崎大師

 今年のお正月は、帰省を取りやめて家で過ごす人もいれば、積極的に外出する人たちもいました。日本は12月31日に新規感染者が全国で4337人も見つかり、1月1日は東京で783人の新規感染者が見つかり、東京都、埼玉県、愛知県、京都府などで病院の空きベッドが100%を超える事態に陥っており、千葉県、神奈川県、大阪府、福岡県などで予断を許さない状況となっています。  こうなってしまうと、新型コロナウイルスのみならず、従来の病気で入院することもままならなくなり、さまざまな疾病において死亡率が高まることになります。この状況をどうにかするためには、政府が「緊急事態宣言」も含めた外出自粛を呼びかける強めのメッセージを発信しなければなりませんが、経済を止めようものなら内閣を支持してもらえなくなってしまうという恐怖心から、「国民に協力を呼び掛けるだけ」という無策が続いています。  その結果、お正月の定番スポットではたくさんの人が初詣をしたり、買い物に行ったりを楽しんでしまいました。

雷門をくぐると、そこは「密」だった

浅草寺

例年より空いているのは一目瞭然ではあった

 東京都台東区浅草の浅草寺は、非常に人気の高い初詣スポットのため、例年であれば、正月三が日だけで約290万人が訪れると言われています。歩くのもままならないほど大混雑するはずの浅草寺ですが、元日ではなく2日とはいえ今年は雷門をバックに記念写真を撮れるぐらいに人が少なかったので、おそらく半分以下の参拝客ではないでしょうか。それでも境内の仲見世は狭く、なんだかんだで密な状況が出来上がってしまいます。
浅草寺も参道は密だった

浅草寺も参道は密だった

 一応、政府は国民の皆さんに、やんわりと参拝日をずらしてもらうようにお願いしていましたが、みんなが一斉にずらしてしまったら意味がありませんので、あえて三が日に行こうという人が出てきます。結果として、いつもよりは少ないですが、それでも境内には「密」が出来上がり、これで感染者を減らすのは、かなり難しいように思います。
「キリスト看板」の人の横にPCR横断幕の人が

「キリスト看板」(聖書普及協会)の人の横にPCR横断幕の人が

 浅草寺の前には、キリスト系の「悔い改めよ」という看板を持ったオジサンの隣で、「PCR陽性は感染者ではない」というプラカードを掲げたオジサンが立っていました。彼らは1つのグループのようで、人々に悔い改めることと合わせて、PCR検査についても何か呼び掛けています。「コロナはただの風邪」と言っている国民主権党とは別の団体なのですが、また別のベクトルで何か言っている人たちがいるということになります。  どうやら「日本のPCR検査は、そのやり方を間違えているので、本当は陰性なのに、コロナの死骸を数えて陽性になっている」と主張したいようなのですが、それはずいぶん昔に流れた不正確な情報です。いつから時間が止まってしまったのか知りませんが、まずは自分が悔い改めた方が良いというパターンです。しかし、この手のタイプの人たちは着実に広がっているような気がします。

明治神宮は空いているけど屋台立ち並ぶ参道は「密」

明治神宮

3が日にこんなに空いてる明治神宮は珍しい!?

 毎年、正月三が日だけで約320万人が訪れ、全国で最も多くの参拝客を集めることで知られる東京都渋谷区代々木の明治神宮は、まったく密ではありませんでした。元旦はそこそこ人が集まったそうですが、夜には閉門するという情報も出回り、あんまり出かける人は多くなかったと思われます。  本殿の手前あたりは混雑するかもしれませんが、手前はまったく混雑している感じはありません。感染を防止するという観点で言えば、参拝客が少ないことは良いことなのですが、複雑な気持ちなのは、きっと献血のお願いをしているスタッフの方々でしょう。明治神宮は密ではないのですが、その代わり、原宿と表参道の間の道は、とっても「密」でした。
明治神宮まで向かう道の屋台は結構混んでた

明治神宮まで向かう道の屋台は結構混んでた

 ただでも狭い原宿と表参道をつなぐ道に、ぎっしりと屋台が並んでしまっているもので、マスクを外して屋台の食べ物を味わいながら密の中を歩くということになります。若者たちも一定の配慮はしているようで、実際、歩きながら食べている人よりは、立ち止まって食べている人が多かったですが、屋台を出している方々も、今年は全国的にイベントが中止になっており、ここで売らなかったらいつ売るんだという話で、こちらもこちらで生活がかかっているわけですから、売れるものなら1つでも多く売りたいのです。
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お年寄りが多い巣鴨とげぬき地蔵尊は結構「密」
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