「まったく理解できない」と、外された原告は控訴の予定
中間判決後の記者会見。真ん中が関島保雄弁護団共同代表。右が川村晃生原告団長
こうした結果であるが、関島保雄弁護団共同代表が「まったく理解できない!」と憤ったのが「残土運搬車などのリニア関連車両がもたらす騒音・振動・大気汚染などを怖れる原告」が除外されたことだ。その判決理由は「そういう施設概要や運搬ルートが判らない以上は、誰が原告かも判るはずもない」からだという。
「これはまったくおかしな判断です。なぜなら、裁判のなかで私たちは再三、
『リニア施設の具体的な広さや形状、そして、実際の残土処分地とそこに至る運搬ルートがわかれば、被害を受ける住民は特定できる。まずは施設の概要や残土運搬ルートなどを示してほしい』と訴えていました。だがついにJR東海はそれを示さなかった。それが示されないままで原告を外すのは、とうてい納得できません!」(関島弁護士)
また、原告団長である川村晃生さんも上記⑴~⑹に該当しないと除外された。川村さんは「今回の判決は、いわば『個別的利益』だけを認め、自然環境保護やリニアの安全性を求める声を無視した。
外された原告はすぐに控訴します。そして高裁で、自分たちには原告適格があることを認定してもらう闘いを展開します」と結んだ。
<文・写真/樫田秀樹>