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不安にかられ心が弱ってしまうと、人はトンデモ思想に飛びついてしまうことがあります。特に、新型コロナウイルスによって日常が脅かされた2020年、ネット上で日夜活動を繰り広げるスピリチュアル、および自己啓発系の方々はどんな動きをしてきたのでしょうか。「エセ・スピリチュアル界隈ウォッチャー」の独断と偏見で、今年の話題をランキング形式で振り返りました。
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第10位 穴口恵子氏の「宇宙マネー」理論
この界隈で古参のスピリチュアリスト、穴口恵子氏が「
お金の不安が解放されていく」との
オンラインレッスンを開設。
「
宇宙マネーにアクセスすると現金そのものが引き寄せられることもそうですが、資産となる情報が入ってきたり、相思相愛になれる理想のパートナーと出会ったりすることができます」とのこと。何を言っているかよく分からないが、とりあえず
レッスン料3万9800円は銀行振り込みとクレジット決済で、宇宙と関係ないもよう。
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第9位 有名心理カウンセラー心屋仁之助氏、シンガーに転向を表明
スピ界隈と親密で、メディアにも多く出演している
心屋仁之助氏が、年内での心理カウンセラーからの「卒業」を宣言。
虐待の連鎖に悩む相談者に「
あなたの娘さん、叩かれるために生まれたのよ」と言い放ったことが今も燻る同氏。「
鳥のように歌って暮らしたい」と
シンガー転向を表明したブログがスポーツ紙ネット版に取り上げられると、記事が転載されたYahooコメント欄はほぼ悪評。ネット上には「
鳥に謝れ」との辛辣なコメントまであった。
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第8位 元ブルゾンちえみ、スピ傾倒報道
ブルゾンちえみとして一世を風靡した
藤原史織さんのスピリチュアル傾倒が週刊誌に報じられた。
「宇宙の全ての記憶を持つ」らしい、
まるの日圭氏とオンラインイベントに参加したとのこと。一例として、同氏が描く「ハイ・エネルギーシンボルアート」は
一枚30万円。好きなものは仕方ないが、軽々しくスピリチュアル・ビジネスにお墨付きを与えてしまわないか、
知名度の高い人は慎重になっていただきたい。
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第7位 皇居にまで謎の粉? 「バクチャー」全国で散布
水質改善を謳い「
バクチャー」という黒い粉をスピ好きな方々が撒く謎の「浄化運動」が活発化。
岡山県の企業が開発しエビデンスもあるとのことだが、実際には河川や湖への効果のほどは未知数。既に全国各地に散布されており、私有地に撒いたことによる問題も起こった。道頓堀や琵琶湖、ついには皇居のお濠に無断投入する剛の者まで。Facebookグループでは「
弥栄(いやさか)と唱えながら撒いた」「
金魚が泳ぐ水槽の水を飲んだ」などの閲覧注意な報告が繰り返されている。
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第6位 胎内記憶、「妊婦がスマホ使うと……」で炎上
胎内記憶教育協会が「
妊婦がお腹の近くでスマホをいじると赤ちゃんの脳が諦めてしまい、発達障害、自閉症になる危険が」と根拠のない説を発信して炎上。
同協会代表の
池川明医師は以前から「赤ちゃんは自分の人生を決めて生まれる」という説を流し
「虐待される子も生まれる前に決めてきた」などの放言で物議を醸してきた。相変わらず高額の資格講座も開講中。子育て世代はしっかり見極めてほしい。