日本で繰り返されるトランプ応援デモの主催者・参加者はどんな人々なのか

国際色豊かな大規模デモ

 11月25日の幸福の科学信者によるデモの際、主催者に「29日にこののぼりを持ってきてよ」と声をかけている人物がいた。29日にデモを予定している別団体の関係者のようだ。  そのデモは、同じく日比谷公園からスタートし、幸福の科学信者たちのデモより長距離を歩き丸の内まで続いた。 「アメリカ大統領選挙は善と悪の闘いだ!」 「闘いはこれからだ!」 「米国大統領選挙、勝者はトランプだ! バイデンではない!」 「メディアは偏向報道をやめろ!」 「不正選挙は民主主義を破壊する重大犯罪だ」 「中国の驚異から日本とアジアを守ろう!」 「Take down CCP (中国共産党を倒せ)」 「We Love Trump!」 「Make America great again!」 「Make Japan great again!」  幸福の科学信者によるデモよりはるかに多い。1000人はいそうだ。  25日のデモにいた幸福の科学信者らしき人々もいた。そのうちの1人は、幸福の科学信者によるデモのときと同じトランプ大統領の顔をしたマスクを被ったコスプレ姿。ラジカセでヴィレッジ・ピープルの『Y.M.C.A.』をかけながら踊っていた。  トランプ大統領はLGBTの権利の実現には逆行する立場で、幸福の科学もLGBTに寛容とは言い難い。それが、ゲイをテーマにした音楽で踊っているのである。  沿道では法輪功が複数種類の新聞を配り、大紀元など法輪功系のメディアも複数種類が取材に来ていた。何割程度かはっきりわからないが、中国系とおぼしき参加者も多かった。参加者たちが交わす私語の中に中国語が目立った。韓国旗を背負ってカメラを回す人もいた。南ベトナムの旗を掲げるベトナム人もいた。  とにかく参加者が多様で賑やかな雰囲気だ。そしてここにも、前出のヘイトスピーチ活動家氏の姿があった。

聖書の中の「Trump」の文字が登場する一節を引いた横断幕

「トランプ米大統領支援集会・デモ実行委員会」によるデモで聖書の一節を掲げる一群(11月29日)

「トランプ米大統領支援集会・デモ実行委員会」によるデモで聖書の一節を掲げる一群(11月29日)

 新約聖書の言葉を印刷した横断幕を持つ一群もいた。なぜ聖書の言葉を掲げているのか尋ねた。 「聖書にトランプという言葉が登場している。トランプの登場が聖書で予言されていたので、その部分を引用しています」  横断幕にはこう書かれていた。 〈主ご自身が天使のかしらの声と神のラッパの鳴り響くうちに、合図の声で、天から下ってこられる。その時、キリストにあって死んだ人々が、まず最初によみがえり… 「テサロニケ4章16節」〉  ここに登場する「神のラッパ(the Trump of God)」が、トランプ大統領のことなのだそうだ。神のラッパって、人類滅亡(天変地異)の合図じゃないですか?とツッコミを入れると、こんな返事。 「それは黙示録ですね。ここで引用しているのは聖書の別の部分です」  だとしても、聖書の言葉を掲げるとは、宗教団体なのだろうか。 「主催者から渡されたのを持っているだけなので、私達にはわからない」(参加者)
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アメリカの反共活動家の影も
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