知らず知らずのうちにストレスが蓄積。多忙な年末年始を乗り切る、驚くほど簡単なスキル

自分と仕事、それぞれの要素をすり合わせる方法

 たとえば、目標達成の人が安定保障の人と取り組む場合は、「リスク回避の方法を考えて(安定保障)、それが実行できるかどうかチャレンジする(目標達成)」というように、両方の人のモチベーションファクターをセットする。  他者協調の人が在宅勤務で連携が取れない場合は、「在宅で個別に実施して(他者協調が満たされない状態)、その結果を共有フォルダに各自保存して、チーム全員で確認できるようにする(他者協調が満たされる状態)」というように、他者協調が満たされない状態と、満たされる状態の両方を適える状態をつくる。  自律裁量の人が安定保障の仕事をする場合に、「コツコツとエラーを発見して解消することを実施しながら(安定保障)、エラー解消のための独自の方法を生み出す(自律裁量)」というように、自分と仕事のそれぞれのモチベーションファクターをプロセスに組み込む。  このように、自分と相手、自分と環境、自分と仕事のモチベーションファクターを組み込むと、驚くほどストレスが軽減する。ストレスを溜めやすいこの時期に、是非試してみていただきたい。

意識的にモチベーションファクターを合致させよう

 質問:モチベーションファクターが合っていない場合の切り替え方法  自分のモチベーションファクターに合っていない仕事をする際の気持ちの切り替えは、具体的にはどのように行えばよいのでしょうか?  回答:意識を切り替えて、それらに動機づけをする  たとえば、「ひとつひとつエラーを見つけていく」という安定保障の人に合った仕事をほかのモチベーションファクターの人がする場合に、自分自身で次のように意識を切り替えるとパフォーマンスが上がりやすくなります。  上司が部下に業務の指示をする場合にも、相手のモチベーションファクターに合わせて指示の仕方を変えていけば、パフォーマンスが上がりやすくなるのです。 モチベーションファクターの志向と要素【山口博[連載コラム・分解スキル・反復演習が人生を変える]第220回】 <取材・文/山口博>
(やまぐち・ひろし) モチベーションファクター株式会社代表取締役。国内外企業の人材開発・人事部長歴任後、PwC/KPMGコンサルティング各ディレクターを経て、現職。近著に『チームを動かすファシリテーションのドリル』(扶桑社新書)、『クライアントを惹き付けるモチベーションファクター・トレーニング』(きんざい)、『99%の人が気づいていないビジネス力アップの基本100』(講談社+α新書)、『ビジネススキル急上昇日めくりドリル』(扶桑社)がある
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