写真はイメージです
仮にイノスピキュールが角質層を超えていなかったとしても、上原氏には疑問視する箇所があると言う。
「
大きさ0.2mmのイノスピキュールが果たして肌に刺さるかですよね。角質層の上の方に針が少し刺さっているくらいならば、
大した効果は期待できません」
別の美容サロンの解説によれば、ファンデーション全体、15gの中に3000本の針が入っていると書かれている。一回あたりの使用量は1プッシュ約0.14g。すなわち一回あたりの使用量だと針の量は30本前後ということになる。
「医学的には、ものを刺すとそれが治ろうとするとき、創傷治癒の働きによって肌にハリが出るということは実証されています。ですので、病院でも針を刺す、レーザーで穴をあけるなどして肌にハリを出す治療は沢山ありますが、そういった治療では数百、数千という数の針を刺します。
ですので数十本イノスピキュールというものが肌に刺さったところで効果は期待できないでしょう。さらに、その数十本が全て直角に刺さっているのならまだしも、一部はうまく刺さらずにくっついているだけの状態になっていると考えると、
冷静に考えれば効果は薄いですよね」
また、「スピキュールをコーティングしているのは、赤ちゃんの臍帯血細胞培養液」という文言にも懐疑的だ。
「病院では臍帯血から抽出したものとしてプラセンタを使うことがあります。培養液ではなく、臍帯血そのものを抽出しているプラセンタですら、たとえば一週間に一回、数ccを打つというような使い方をするわけです。
イノスピキュールの周りにまとわりついている臍帯血細胞培養液というものは、培養したものである上に成分量としてはおそらく果てしなく少ないですよね。ですので当然効果も期待できないということになります」
この商品を良いと感じている人がいるのは、「ツヤ感が出ると肌にハリがあるように見える『ソフトフォーカス効果』と、下から押しながら塗ることで一時的なマッサージ効果が出てむくみが取れ、顔にハリが出ているように見える」からではないかと指摘する。