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一銘柄で10倍も夢ではないIPOとは?

IPO

写真はイメージです

 IPOとは「株式の新規公開」のことで、成長期待が高い銘柄が数多く並び、初値(上場して初めてついた株価)が2倍、3倍に高騰するケースも少なくない。  ’20年は例年に比べ、コロナ禍で上場銘柄数が少なく資金が集中しやすいせいか、IPOの“当たり年”。  公開価格(投資家の応募状況を参考に、上場する企業と上場を担当する主幹事証券の間で決められる株価の元となる価格)に対する初値の上昇率ランキングもとんでもないことになっている(文末参照)。もっとも、公開価格でIPO株を入手するためには、事前に応募して当選する必要がある。当選率は非常に低いため、購入は実質的に初値がついてからだ。  従来、公開価格に対してあまりに初値が高くついた場合は、初値をつけた後に急落する“初値天井”となる傾向が強い。焦って買い出動すると高値摑みすることになりかねないので注意。  反対に、初値上昇率が20~30%以下、あるいは公開価格割れなど発射台が低いところから始まった銘柄は、そこからジワジワと株価上昇し、結局は大化けとなるケースもままある。ポイントは「急成長が継続」、もしくは「トレンドに乗った事業を手掛けている」か。株価の大化けが狙える一方、上場直後は値動きが荒くなる可能性が高いので、早めの損切りを!

買うべきIPOのポイント

①上場後も業績の拡大が続きそう ②時流に乗った事業や材料を抱えている ③初値上昇率が低い銘柄は逆に狙い目 2020年IPO初値上昇率ランキング 1位 ヘッドウォータース/公募価格2400円・初値価格2万8560円・上昇率1090% 2位 フィーチャ/公募価格520円・初値価格4710円・上昇率805.8% 3位 タスキ/公募価格670円・初値価格5060円・上昇率655.3% 4位 Branding Engineer/公募価格490円・初値価格2920円・上昇率496% 5位 ニューラルポケット/公募価格900円・初値価格5100円・上昇率466.7% ※2020年11月17日時点 【こころトレード研究所・坂本慎太郎氏】 証券会社のディーラーや生命保険会社で債券のファンドマネジャー、株式ストラテジストなどを務めた後、個人投資家の育成を目的とした研究所を設立。自らも投資をする中、株式評論家として各所で活躍中。 【個人投資家・www9945氏】 歴30年近いベテラン投資家。株式投資を始めてから約20年で資産1億円を達成。’14年には清掃員やめ専業投資家に。高配当銘柄を土台に成長株への投資を続け、’19年には資産5億円を突破した。 <取材・文/新井奈央 とにかく詳しい河村 図版/ミューズグラフィック>
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