欧州が熱狂する歌合戦「ユーロビジョン・ソング・コンテスト」。本大会はコロナ延期もジュニア大会は日本からも視聴可能!
1950年代に開始され、毎年お茶の間が熱狂する歌合戦……と聞いて、日本人の多くが思い浮かべるのはNHK紅白歌合戦だろう。では、世界規模ならどうか? 諸説あれど、そのひとつは間違いなくユーロビジョン・ソング・コンテストだ。
1951年にスタートした紅白歌合戦より一足遅れて、1956年にスタートした「ユーロビジョン・ソング・コンテスト」は、言わば歌唱コンクール界のUEFA欧州選手権(UEFA EURO)。いや、熱狂度と規模で計るならFIFAワールドカップのような存在だ。(参照:Eurovision Song Contest)
そんなユーロビジョンは、1956年に第一回が開催され、その名のとおり欧州各国ののど自慢が国の威信を懸けて競い合う一大イベントとして成長を遂げてきた。今や誰もが知るABBAやセリーヌ・ディオンなども、実はユーロビジョンの優勝をキッカケに世界的ブレイクを果たしたアーティストだ。
視聴者数は数億人にのぼり、参加国は欧州のみならず、周辺の各国やなんとオーストラリアまでもが参加国として名を連ねている。ちなみにコロナウイルスの影響で来年に順延されたオランダのロッテルダム大会の出場国は次のとおりだ。
アルバニア、アルメニア、オーストラリア、オーストリア、アゼルバイジャン、ベラルーシ、ベルギー、ブルガリア、クロアチア、キプロス、チェコ、デンマーク、エストニア、フィンランド、フランス、ジョージア、ドイツ、ギリシャ、アイスランド、アイルランド、イスラエル、イタリア、ラトビア、リトアニア、マルタ、モルドバ、北マケドニア、ノルウェー、ポーランド、ポルトガル、ルーマニア、ロシア、サン・マルコ、セルビア、スロヴェニア、スペイン、スウェーデン、スイス、オランダ、ウクライナ、イギリス
これら各国ではそれぞれ予選が行われ、さらに本大会でも「準決勝」と呼ばれる予選で参加国が絞られたうえ、アーティストたちは決勝戦に挑むこととなる。まさに声鋭……精鋭中の精鋭が集う大会なのだ。
大会のルールはたびたび変更されてきたが、現在のレギュレーションは以下のようになっている。
・ 生の歌唱
ユーロビジョンでは、すべての歌唱は生であることが大前提。演奏は生/事前に録音されたバック・トラックと選ぶことができるが、歌はコーラスなども含めて生でなければいけない。
・ 言語
過去には各国の公用語など言語制限があったが、現在は自由。なかには架空の言語を使ったアーティストもいる。
・投票システム
各国が1〜8点までの各得点、そして10点と12点を他国に与えることができる(自国には投票不可)。投票はショートメールと電話によって各国の視聴者が行う。つまり、母国の代表を応援しながら、「審査員」として参加することもできるというわけだ。
単に歌のうまさ、楽曲のよさを競うのはもちろん、上記のようなルールがあるため、さまざまな駆け引きが行われるのもユーロビジョンの面白さ。言語や文化が異なる国々の心を掴み、老若男女幅広い層にアピールしなければならため王道はポップスだが、なかにはフィンランドのLordi(2006年大会優勝)のように度肝を抜くようなパフォーマンスで優勝する例もあるので目が離せない。
大物アーティストを輩出した歴史
結果は各国の視聴者が審査
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