コロナ禍の低調なマーケットだから知っておきたい、商談の成約率を上げるためのシンプルな方法
「マーケットが低調で業績が上がらない」「顧客と対面で会えないので売上が伸びない」「コロナ禍でお客さまの状況が変わって、商談が中断してしまった」……。筆者はビジネス実践スキルを向上させる演習プログラムを実施していて、このような相談を受けることが増えている。
一方で、「商談の成約率を高める方法がわかっていれば苦労しない」「お客さまは千差万別なので、営業担当者がそれぞれのお客さまに対応して努力するしかない」という声も聞こえる。
もし、1000人のお客さまに対応する1000通りの方法を実行できなくても、簡単に成約率を高めることができる方法があれば、試してみたくはないだろうか。それも、特別な訓練を受けていなくても、誰でも実施できる方法だ。
このように申し上げると、「そんなうまい話しがあるはずがない」と言われるが、実はあるのだ。それも、お客さまを2通りまたは6通りに分類するだけで、相当程度、成約率を上げることができる方法だ。
私は、人それぞれで異なるモチベーションファクター(意欲が高まる要素)を6つにわけている。チャレンジすることで意欲が上がる「目標達成型」、任されることで意欲が上がる「自律裁量型」、責任を果たすことで意欲が上がる「地位権限型」、連携することで意欲が上がる「他者協調型」、リスク回避することで意欲が上がる「安定保障型」、バランスを取ることで意欲が上がる「公私調和型」の6つだ。
さらに、前三者を牽引志向、後三者を調和志向というように2つに区分している。牽引志向と調和志向は、肉食系と草食系、狩猟型と農耕型というように言い換えればわかりやすい。演習結果をふまえれば、日本のビジネスパーソンのモチベーションファクターは、この6つにだいたい均等に分布される。牽引志向と調和志向も51.4%:48.6%というように、だいたい半々にわかれる。
お客さまが商品の購入をしたり、サービスの契約をしたりする場合も、お客さまのモチベーションファクターを捉えるとわかりやすい。新しもの好きの「目標達成型」、営業担当者にあれこれ言われたくない「自律裁量型」、ブランド志向の「地位権限型」、シェアを気にする「他者協調型」、製品の瑕疵が気になる「安定保障型」、今持っているものや製品自体のバランスを考える「公私調和型」というようにだ。
商談の成約率を上げる方法とは
顧客の購買モチベーションファクターを見極める
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