アフターコロナに「買い」な街/「買い」じゃない街。郊外志向が高まり、利便性の高い駅の人気凋落が鮮明に

プロが教える買ってはいけない街

1位 銀座およびその周辺 出社率低下に伴いオフィス需要を当て込んでいた飲食店の撤退・休業が今後より深刻化していく見通し。オフィスワーカーの需要を見込んでいた飲食店や歓楽街は苦戦を強いられ、結果的に街全体が衰退していく可能性が高い。 2位 交通利便が唯一の売り 繁華街へのアクセスを売りにしてきた街の将来は暗い。「銀座への近さくらいしかアピールポイントがなく、ガイドブックに載るような地元の名店がないような湾岸エリアには深刻な影響が予想されます」とあかい氏は指摘する。 3位 工場、大学への依存度が高い 郊外の大学周辺や工場近辺は都心へのアクセスに難があっても賃貸需要が安定し、飲食店やスーパーなど生活環境が保たれてきたが、コロナにより事態は一変。人口の減少が進み、街自体が衰退し、住環境の悪化も予見される。

プロが教える買っていい街

1位 旧分譲地・ニュータウン 都心へのアクセスの悪さや住民の高齢化、施設の老朽化などネガティブな要素が多かったニュータウンに復権の兆し。今は不動産価格が下がっているものの、街の再整備が進み、結果的にコロナ禍のニーズを捉えることに。 2位 地域で生活が完結する街 住環境だけでなく、娯楽や息抜きの場が近隣に完備された街への信頼は強い。同じ新宿からほど近い場所にありながら中央線の人気駅は住環境の向上が望める一方で小田急線や京王線沿線にはポテンシャルの駅は多くない。 3位 東横線沿いのベッドタウン タワーマンションの建築ラッシュにより、一時は周辺のインフラの整備が間に合わないなどの問題があったものの、最近では街としての成熟が進む。街単位での経済圏が成り立っており、今後もコロナの悪影響は受けづらい。 【浅井佐知子氏】 不動産鑑定士。浅井佐知子不動産鑑定事務所代表。不動産鑑定士業務以外に不動産投資にも精通する。著書に『世界一やさしい不動産投資の教科書 1年生』がある。 【DJあかい氏】 不動産ブローカーの傍ら、再販業や大家業も行う。不動産業界内部の立場から住まいに関するさまざまな情報を発信。Twitterアカウントは@DJakai2 <取材・文/栗林 篤>
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