疑惑直撃に取材者の個人情報を連呼した菅原一秀前経産相。”探偵”使用疑惑も
HBOL|菅原一秀衆院議員、駅頭演説への直撃取材に、説明責任果たさず「脅迫」「嫌がらせ」と逆ギレ〉
前回の直撃取材から3日後、練馬区光が丘で駅頭を行う菅原議員に改めて直当て取材を行った。
駅頭終了間際に筆者の姿を認めた菅原議員はマイクを口元から外し「〇〇〇〇〇〇〇の〇〇〇〇〇〇〇さん」と、公開していない筆者の住所などの個人情報を口にした。
駅頭を終え、路上に停めていた車に向かう代議士。疑惑追及の質問をスルーし、筆者の居住地名を執拗に連呼、具体的な区域まで告げてくる。
「〇〇〇〇〇〇〇、〇丁目の」
前回と同様に「完全に政治活動の邪魔」「取材の名の下の脅迫、嫌がらせ」「嫌がらせはやめてください」などと、被害じみた口ぶりは相変わらずだったが、この日は“反撃”を思い付いたようだ。
声をかけてきた支援者へ向けた満面の笑顔を不敵な笑みに替え、含みを持たせた口調で筆者に向き直り「早くおうちに帰った方がいい」と脅迫めいた“アドバイス”を返してきたのだ。
なぜ菅原議員が筆者の住所を知っているのか。まず思い当たるのは、昨年6月の虚偽110番通報事件だ。その舞台となった菅原議員の練馬事務所での経緯を振り返ると、取材申し入れのためにジャーナリストの藤倉善郎氏とともに事務所を訪れた際、記入を促された来所者カードに住所や連絡先を書き入れていた。
〈参照:HBOL|公職選挙法違反疑惑を指摘のジャーナリストを国会議員事務所が警察に虚偽通報か〉
だとすると、このような流用は認容されるものではない。現に菅原議員のオフィシャルサイトには『個人情報保護方針』として「個人情報のご提供をお願いする際は、その目的・利用内容を明示いたします」「個人情報を収集した際には、プライバシーを尊重し、個人情報を保護するために厳重に管理いたします」と記載されている。疑惑を追及する取材者への脅迫や虚偽告訴のために利用するとは”明示”されておらず、個人情報を連呼しておきながら「プライバシーの尊重」を謳うとは呆れるばかりだ。
〈参照:すがわら一秀Official Site|プライバシーポリシー〉
もう一つ想起したのは“探偵事務所”との関連だ。この数年、筆者は菅原議員について統一教会(家庭連合)との関係を端緒に、カレンダー配布・有権者買収といった公選法違反、虚偽通報・虚偽刑事告訴など様々な疑惑を追及、報道してきた。
昨年4月に行われた練馬区議会議員選挙の際も、自民党区議候補者を取り仕切り応援に入る菅原議員への直当て取材を行うべく区内を回っていた。
〈参照:HBOL|統一教会イベントで2世信者を激励した議員に「信者運動員使用」疑惑浮上。本人を直撃〉
〈参照:HBOL|菅官房長官登壇の選挙演説会で会場を仕切る菅原一秀衆議院議員がジャーナリストを不当排除〉
〈参照:HBOL|統一教会と関係の深い議員が多数入閣。その一人、菅原一秀の経産相抜擢に見る、「菅政権」への布石〉
〈参照:HBOL|2年前に菅原一秀前経産相も出席?統一教会と政治家の極秘会合、直撃取材に対し教団関係者から脅迫も〉
〈参照:HBOL|公選法違反常態化の菅原一秀を東京地検が不起訴処分、起訴猶予は妥当ではない〉
公選法違反疑惑で大臣を辞任後、有権者への説明責任を果たさないまま選挙区内(東京都第9区・練馬区)で駅頭活動を再開している菅原一秀前経産相。前稿では、直撃に逆ギレした代議士が筆者の取材を「脅迫」「嫌がらせ」と非難していたことを報じた。前回の直当て取材の3日後、別の駅頭場所で追及を受けた前経産大臣は、筆者の居住地区などの個人情報を何度も執拗に連呼した上で脅迫とも取れる言葉を発するなど、およそ公人とは思えぬ反応を見せた。
昨年、菅原議員への取材の過程では筆者の自宅周辺に探偵事務所の調査員と思しき不審者が出没。その後、探偵社と繋がりのあるメディアが筆者を非難し菅原議員を擁護する記事を掲載。そして経産相辞任後、”香典持参秘書”について「探偵みたいなのを雇って調べさせた」と菅原議員が吹聴していたことが判った。この奇妙な符号を検証する。
〈参照:
取材者の住所などを連呼し「早くおうちに帰った方がいい」
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