藤木会長は菅氏の大恩人だが、横浜へのカジノ誘致は命がけで反対すると宣言している
都合の悪い質問にまったく答えない対応は小池百合子都知事と瓜二つだが、菅首相は声掛け質問の機会さえ与えない徹底した“記者排除”をしてきた。9月14日の総裁選投開票(両院議員総会)を受けて菅・新総裁は、自民党本部での初記者会見に臨んだのだが、筆者は自民党本部に入ることを入口の守衛に拒否されたのだ。
――新総裁の会見、6時からですよね。
守衛:今日は入れないので、ダメです。横田さんはダメなのです。「ダメ」と言われてしまったから。
――(自民党広報部の担当者の)浅見さんから。
守衛:うん。「ダメ」と言われてしまったから。
――理由は。
守衛:理由はわからない。
――菅さんに声をかけたからですか。
守衛:理由はわからないけど。
――なんで「ダメ」と言われたのですか。
守衛:理由はわからない。
――理由はわからないけれども、「横田一が来たら入れるな」と。
守衛:そうですね。
――そうなのですか。ひどいじゃないですか。
守衛:私に言われても。
――菅さんの評判が悪くなりますよ。
守衛:私に言われてもわからない。
――(自民党広報部の担当者の)浅見さんに電話をかけてくださいよ。「菅さんの評判が(悪くなる)」と。
守衛:いやいや。
――顔をよく覚えていますね。
守衛:仕事ですから。
徹底した“記者排除(選別)”で不都合な質問に答えない一方、記者クラブ所属の“お気に入り記者”との質疑応答を通じて自らのプラスになる情報が垂れ流されるようにする。菅・新総理は、小池知事と同等以上のメディア・コントロールを行っている。
「叩き上げの苦労人」の美談(虚像)で塗り固められた首相の“素顔”も、明らかにしていく必要があるのではないだろうか。
<文・写真/横田一>