枝野代表「カジノは合流新党でも総力をあげるテーマにしたい」
「立憲民主党はカジノを総選挙の一大争点とする」と、枝野代表が表明した
菅首相がこれまで支えてきた安倍政権は、トランプ大統領の要請に沿ってカジノ関連法案を成立させ、横浜などへのカジノ誘致を進めることで、間接的にトランプ大統領のスポンサー役となろうとしてきた。そして菅首相もまた、日本の国富流出を招く「米国益第一・日本国民二の次」の“腰巾着政治”を継承することが予想される。
視察直後に枝野代表は、報道陣にこう語った。
「自然環境や近隣施設との距離などを実際に確認した。魅力的な景観を崩してまで、カジノを持ってくる理由はない。地域の特性を生かした代替案(カジノなしの再開発案)を聞いた。合流新党でも総力をあげるテーマにしたい」
合流で150人規模となった立憲民主党ではカジノが重点テーマとなり、10月にも行われるといわれる解散・総選挙でも主要争点の一つになるのは確実のようだ。菅新総理の地元横浜で反対の声が上がっているカジノ誘致の是非を問いかけていこうとしているのだ。
カジノについて直撃するも、菅氏はすべてノーコメント
菅氏は、共同記者会見でも公開討論会でも、カジノについてはまったく触れなかった
一方の菅首相は総裁選中、カジノについてほとんど語ることはなかった。総裁選告示日(9月8日)の共同記者会見でも翌9日の公開討論会でも、質問が出なかったこともあってまったく触れなかったのだ。
そこで筆者は、8日の共同記者会見終了直後に声掛け質問をしてみた。この日も、記者クラブの記者しか質問できなかったためだ。
「フリーは質問できないのですか? コロナ禍でもカジノ、リニアを進めるのですか? 菅さん、第二の故郷をカジノ業者に売り渡すのですか。藤木(幸夫)会長を裏切るのですか。恩を仇で返すことになりませんか。カジノについて一言、菅さん、お願いします。横浜を裏切ることになりませんか」
菅氏は無言のまま立ち去った。
翌9日に自民党本部で開かれた公開討論会では、エレベーターに乗り込むところを見かけたので、声をかけてみた。
「菅さん、今日はカジノのことを説明するのですか。横浜を売り渡すことになるのではないですか。第二の故郷を売渡すのですか、カジノ業者に。(世話になった)藤木さんを、裏切ることにならないでしょうか」
菅氏はこの時も無言のまま、スタッフに囲まれてエレベーターに乗り込んだ。
公開討論会でも、カジノ関連の質問がまったく出なかったので、司会者の三原順子参院議員が「それでは、候補者の皆様にはご退場をしていただきます。本当にありがとうございました」と言ったとたん、菅氏に向かって
「菅さん、第二のふるさと(横浜)にカジノを持ってくるのですか。恩を仇で返すのですか」と大声を張り上げたが、ここでも菅氏は無言のまま会場を後にした。
9月2日の出馬表明での声かけ質問を入れると、合計で4回カジノ誘致について聞いたが、菅氏は一言もコメントすることはなかった。