ヤル気が低下、疲労が溜まるリモート会議 モチベーションを上げるスイッチは身近にあった

コミュニケーション疲労を克服しよう

 「顔を見せ合って話をすることに疲れる」と感じる人はたしかにいる。在宅勤務が続くと、コミュニケーション疲労に対する耐性が低下しているように思えてならない。他方で、ビデオがオフになっていることによるストレスを感じて、疲労を蓄積させている人もいる。  モチベーションを上げるためには、ポジティブなことを思い出すことだけでも効果がある。それだけでなく、相手に話したり、相手のポジティブな話を聞いたり、お互いに共感し合うと、さらにモチベーションレベルが上がる。共感し合う度合は、声で聞くだけの場合よりも、相手の表情から感じとることで、飛躍的に上がる。  リモートで常時ビデオとマイクをオンにして、コミュニケーションの劣化に歯止めをかけなければならない。そのことは、コミュニケーション疲労の克服にも役立つように思えてならないのだ。

話すだけでなく、聞くことも効果的

 質問:感動的だった出来事を思い出すとなぜモチベーションが高まるか  セルフトレーニングで紹介されたように、「これまでの人生で最もすばらしく感動的だったこと」を思い出すと、 モチベーションレベルが高まります。いったいそれは、なぜでしょうか? セルフトレーニング 回答:ポジティブなことを思い出したり共有したりするとモチベーションが高まるから  これまでの人生で最もすばらしく感動的だったことほど、ポジティブなことはありません。ポジティブなことを思い出して、そのときの気持ちをよみがえらせるからこそ、モチベーションが上がります。  これまでの人生で最もすばらしく感動的だったことを思い出すだけでなく、相手に話したときのほうが、モチベーションレベルの上がる人は増えます。また相手に話すだけでなく、相手からも聞くときのほうが、モチベーションレベルが上がる人はさらに増えます。  ポジティブなことを思い出すだけでなく、相手に話したり、相手から聞いたりして、共感し合うことがモチベーションレベルを上げることに役立っているのです。 【山口博[連載コラム・分解スキル・反復演習が人生を変える]第206回】 <取材・文/山口博>
(やまぐち・ひろし) モチベーションファクター株式会社代表取締役。国内外企業の人材開発・人事部長歴任後、PwC/KPMGコンサルティング各ディレクターを経て、現職。近著に『チームを動かすファシリテーションのドリル』(扶桑社新書)、『クライアントを惹き付けるモチベーションファクター・トレーニング』(きんざい)、『99%の人が気づいていないビジネス力アップの基本100』(講談社+α新書)、『ビジネススキル急上昇日めくりドリル』(扶桑社)がある
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