すぐに行動できる人は何が違う?  できる人は自然とやってる、「1分で自分を奮い立たせる方法」

自律性・能動性・実行力が問われる時代

 ビジネスのさまざまな局面では、内面基準で行動したほうがよい場面もあれば、外面基準に則って行動したほうがよい場面もある。能動性を発揮したほうがよい場面もあれば、そうでない場面ももちろんある。実行したほうがよい場面もあれば、実行を控えたほうがよい場面もある。  従って、どちらが良いか悪いかという問題ではないので、能動性や実行力の数値結果を、高い順でも低い順でも、どちらの順でも順位づけができる。  しかし、私が演習をしている企業は、社員各層の実践スキルの数値化と向上に、本気で取り組んでいる企業ばかりだが、自律性・能動性・実行力が高い順に順位づけしたデータを求める。  それだけ、経営環境が劇的に変わっている今日、外部の規範に頼ることなく能力発揮するビジネスパーソンが求められているに違いない。定義を確認しないと行動できない人は、環境変化に乗り遅れてしまうのだ。

定義がなければ行動できない人が増加

 質問:気持ちの高まり度合の定義は何か  自分の気持ちの高まり度合を、10(高い)から1で見極めるわけですが、10や5や1の定義は何でしょうか? 気持ちの高まり度合いのチェックシート  回答:定義はない  定義はありません。自分が10だと思ったら10、5だと思ったら5、1だと思ったら1をつけていただいて、まったく問題ありません。他の人と比べるということを想定していませんので、共通の定義がなくてもよいのです。  「これまでの人生で最もすばらしく感動的だったこと」を思い出す前と後の自分自身の気持ちの高まり度合をチェックするだけですので、自分がわかっていればよいのです。  実は、このことができない人が多いのです。それだけ、何か定義を与えられないと行動に移せない人が増えている証左ではないかと思うのです。また、他の人と比較するものだと思い込んでいる人も少なくありません。このことも、モチベーションを高めるための妨げになっていると思えてならないのです。 【山口博[連載コラム・分解スキル・反復演習が人生を変える]第205回】 <取材・文/山口博>
(やまぐち・ひろし) モチベーションファクター株式会社代表取締役。国内外企業の人材開発・人事部長歴任後、PwC/KPMGコンサルティング各ディレクターを経て、現職。近著に『チームを動かすファシリテーションのドリル』(扶桑社新書)、『クライアントを惹き付けるモチベーションファクター・トレーニング』(きんざい)、『99%の人が気づいていないビジネス力アップの基本100』(講談社+α新書)、『ビジネススキル急上昇日めくりドリル』(扶桑社)がある
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