死を選ばざるを得ぬ人を減らす社会を作る前に、命の選別に前のめりな人間たちが政治家になるニッポン
2020.07.27
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adam121 / PIXTA(ピクスタ)
つい最近問題になった「命の選別」
事件をキッカケに尊厳死を語る日本維新の会
これまでの容疑者の言動を見る限り、一言に「尊厳死」の話で片づけられるような話でないことは明らかなのに、ある種の殺人事件を「チャンス」とばかりに「議論しましょう」と意気込んでいる。普通だったら、これまた「オッサン、何を言うとんねん。これは尊厳死とちゃうぞ!」と言うところなんですが、このツイートに日本維新の会の議員はどう呼応したのか。早速、おときた駿さんが反応しました。維新の会国会議員のみなさんへ、非常に難しい問題ですが、尊厳死について真正面から受け止め国会で議論しましょう。 https://t.co/JXlJYq1DBs
— 松井一郎(大阪市長) (@gogoichiro) July 23, 2020
一言で言えば、「やりましょう」です。「避けては通れない問題です」と言っていますが、「病死を装った殺人事件」をスタート地点にしているのですから、まともなゴールに辿り着くとは思えません。だいたい、こういうセンシティブな問題に土足で踏み込み、「海外なら靴を脱がないのが当たり前ですよ」ぐらいになっちゃう奴というのは、メンバーが決まっています。まさに避けて通れない問題です。まず議論を重ね、方向性と提言を出したいと存じます。 https://t.co/9C3poZTm6Z
— 音喜多 駿(参議院議員 / 東京都選出) (@otokita) July 23, 2020
ALS患者女性 死ぬ権利認めて#Yahooニュース
— 小野田紀美【自民党 参議院議員(岡山県選挙区)】 (@onoda_kimi) July 23, 2020
尊厳死の話をするとすぐ命の選別だなんだと炎上しがちです。政策議論でも触れない事が正解のような空気があります。しかし、自分の生き方、死に方において自分自身の考えや選択が尊重される事は重要な権利の一つだと私は思います。 https://t.co/dweHWgvji3
やっぱり登場、自民党の小野田紀美さんです。「生きたい人は生きればいいし、死にたい人は死ねばいい。他人にとやかく言われる筋合いはない」というのが、小野田紀美さんのご主張でしょう。しかし、この理屈だと何かつらいことがあって「死にたい」と思う人がいたとして、自分の人生をどうするのかは誰にも揺るがされることのない自分の権利だということになってしまい、どんどん「死にたい奴は死ねばいい」の世界になってしまいます。そもそも「どうして死にたくなってしまうのか」という問題を真剣に考えることこそが「真正面から向き合う」ことなのではないかと思いますが、短絡的に「尊厳死」の問題にしている時点で、頭が悪いとしか言いようがありません。このように、苦しくても最後まで生きるのが人間の努めと思う方は苦しくても最後まで生きればいいんですよ。そう思わない人もいる。人の一番大切な死生観に、他人や、家族であっても自分の宗教や考えを押し付けるべきではないと私は思っています。https://t.co/LxCynn8vkr
— 小野田紀美【自民党 参議院議員(岡山県選挙区)】 (@onoda_kimi) July 23, 2020
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