Facebookから広告を引き上げる企業が拡大中。#StopHateforProfit から考える、インターネット広告はどうあるべきか

広告とはなにか

 結局の所、広告というのは見せたくないものを見せることでお金が発生します。かつその見せたくないものが「刺激的」であればあるほど、効果が高くなります。それが日本ではエログロですが、海外ではヘイトコンテンツです。(日本にもありますが)  このような構造がある限り、プラットフォーマーが投資をし、収益性の高い広告を諦めてでも健全性を取り戻さなくてはいけません。  今のWeb広告はひどいものです。だからこそ、儲かっているプラットフォーマーが、株主の圧力をはねのけ、適切に審査を行うようにしなければいけない、という点に関して私は100%同意します。  Tech Giantは2010年代の寵児でした。ソーシャルメディアは多くの面で世界を変え、情報が誰でも簡単に手に入るようになった。それは世界にとって素晴らしいことでした。  そして、情報が存在するところ、広告は常に血液として存在します。しかし、かつてのSEOスパムが駆逐されたように、社会的に不利益な広告をしっかりと規制しない限り、その血液自体が腐敗していく、ということではないでしょうか。 <文/遠藤結万>
えんどう・ゆうま(Twitter ID:@yumaendo/筆者のnote)●早稲田大学卒業後、グーグル株式会社(現グーグル合同会社)に入社。中小企業向けセールスとアジア太平洋地域の分析を担当。退社後、CMO株式会社を設立し、インハウス化やマーケティング戦略支援、マーケティング教育などを手がける。デジタルマーケティングについてなどを「ブログ」にて執筆・公開中。著書に『世界基準で学べる エッセンシャル・デジタルマーケティング』(技術評論社)
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