また、「セックスをする目的は何か」という質問に対し、男性では「性的な快楽のため」という回答が69.8%でトップとなった。一方、女性の回答はトップが「愛情を表現するため」(56.1%)で、男性で多かった「性的な快楽のため」という回答は24.4%にとどまった。男女間でセックスする目的が異なっているようだ。
また「セックスの時に痛みを感じることがあるか」と問うと、「ある」と回答したのは男性が14%なのに対し、女性は62.4%と4倍もの差があった。年代別に見ると、20代女性は74.1%、30代女性は63.5%が「痛い」と回答している。性交渉の経験不足や妊娠、性感染症への不安から痛みや抵抗感を感じている可能性もある。いずれにせよ、女性たちの多くがセックスで痛みを感じており、「性的な快楽のため」にセックスしていないことの裏付けにもなった。
「セックスをしたいと思うか」という質問に対しても、男性は全体の77.9%が「思う」と回答しているのに対し、女性は41.4%にとどまっている。
そういった目的意識のすれ違いもあってか、「1年のセックス回数」について質問すると、「この1年以上していない」という回答は、男性全体で41.1%、女性全体で49.5%にも及ぶ。2017年の同調査結果から見ても、男女共に4.3ポイントずつ上昇しており、セックスレスの問題は徐々に深刻化しているといえる。
日本家族計画協会が実施する「男女の生活と意識に関する調査」の2016年の結果と比較しても、婚姻関係にあるカップルでセックスレス化が進んでいることが判明しており、1年以上セックスをしていない男女に「どれくらい前からか」を問うと、男性では平均8.7年、女性では平均9.6年となった。
カップル間の「セックスレス進行」の反面、浮気や不倫は上昇傾向?
本来最も性欲にあふれるはずの20代、30代のうちから、セックスをしない、できないという男女が増えている。それは婚姻関係にあるカップルも例外ではなく、全体でセックスレス化が深刻化している現状だ。
にも関わらず、だ。「現在恋人や結婚相手以外の人とセックスしているか」を問うと、男性では41.1%、女性でも31.4%が「している」と回答した。女性でも3割以上がパートナー以外とセックスしているという現状は意外な結果となった。
特に20代男性では54.6%、30代男性では52.1%と過半数が浮気・不倫をしている。
<文/ミクニシオリ>
1992年生まれ・フリーライター。ファッション誌編集に携ったのち、2017年からライター・編集として独立。週刊誌やWEBメディアに恋愛考察記事を寄稿しながら、一般人取材も多く行うノンフィクションライター。ナイトワークや貧困に関する取材も多く行っている。自身のSNSでは恋愛・性愛に関するカウンセリングも行う。