【攻守バランスタイプ】安定性のなかにも“攻め”を忘れるな
攻めと守りのバランスが肝要
攻めと守りのバランスを保ち、無理のない程度にリターンを得たい「バランスタイプ」。株式と債券の比率は7:3。「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」がメインだ。
「アメリカが5割程度 日本を含む先進国が4割程度、新興国1割程度と、全世界の株式の時価総額比率に応じて、適切に分散投資されているので、これ一本で世界経済の成長に乗っかることができる優秀な投信です」(投資信託・株初心者アドバイザー竹内弘樹氏)
ここで注目したいのがアクティブ型を20%組み込んでいる点。経済アナリスト田嶋智太郎氏は「バランスタイプでもアクティブ型をしっかりと組み込むべき」と語る。
「ここ数年『アクティブ型よりもインデックス型のパフォーマンスがいい』と言われ続け、アクティブ型は役目を終えた存在になりかけていました。しかし、指数との連動を目指すインデックス型がコロナショックで軒並み成績を落とすなか、結果を残し続けているのが柔軟な運用ができるアクティブ型の投信。コロナ以前には、景気の変動によって各企業の好不調は比較的横並びで、そのために指数との連動を図るインデックス型が重宝されました。しかし、『アフターコロナ時代は企業の優勝劣敗の差が大きくなる』、今後は伸びる企業を見極めて運用するアクティブ型投信の価値が再び高まるはず」(田嶋氏)
債券で安定性を高めつつ、世界経済の成長は「全世界型」で、局所的な成長は「アクティブ型」で拾う。バランスのなかにも“攻めの姿勢”が重要だ。
<こんな人にオススメ>
アクティブ型も組み込み攻守を両立!
・大きく得をするよりも大きく損をしたくない
・ある程度のリターンは確保したい
・妻や子供など養う家族がいる
年齢:42歳
家族:既婚・子供1人
年収:700万円
資産:800万円
住居:賃貸
目標利回り:5~6%
減った投信を買い増してバランスを保つ
ポートフォリオを組んでも、日々の価格変動によってバランスは崩れていくもの。そのため定期的にリバランスする必要がある。
「リバランスの方法は2つ。ひとつ目は減った部分を買い足してもとのバランスに戻す方法。ふたつ目は、増えたものを売って、減ったものを買い足す方法です。しかし、売買する度に手数料や税金がかかるため、購入手数料のみで済む前者のほうがオススメです」(竹内氏)
積み立てを行っていても、全体のバランスを意識することは少ないはず。だからこそ「半年に1回」「1年に1回」など、定期的に比率を見直す基準を作り、リバランスすることも忘れないようにしたい。