コロナショック後、敢えて「都心好立地の難あり物件」で勝負する不動産投資家の戦略

「訳あり物件」とうまくやっていく方法

「横浜市の一戸建ては築50年超ながら100㎡と十分な広さ。ただ、700万円で購入することができました。これにはワケがあって線路から10m以内のところに立っているため、騒音がすごいんです。訳あり物件にありがちなクセのある居住者についても、きちんと対応すれば大きなトラブルにはなりません。面倒事は“必要経費”として受け入れる必要がありますね……」  トレンドの隙間をつくことで安定的な賃貸経営を行う戦略もあるようだ。
老朽化した換気扇や年季の入った廊下

老朽化した換気扇や年季の入った廊下だが、これには中沢氏の明確な戦略が表れている。「建物が朽ち果てるまでは自分が住んでもいいと思える場所を選んでいます。立地さえよければ、建て替えるなどの次の一手も選べますので」

●中沢氏流 [有事の投資術] ・「都心から郊外」の流れとは逆張りとなる好立地で勝負する ・天災や入居者の孤独死などへのリスクヘッジに資金を惜しまない ・老朽化や入居者対策も踏まえてワケあり物件は購入する 【中沢光昭氏】不動産投資家 株式会社リヴァイタライゼーション代表。経営コンサルタント。投資会社勤務など経て、現在は企業再生をメインとした経営コンサルティングを行う <取材・文/栗林 篤 藤村はるな>
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