病院清掃のプロが教える、感染リスクを減らす(超)掃除術。家庭内クラスターを防げ!

このスポットは特に危険!

▼テーブルの上(飲食、会話での飛沫) 咳やくしゃみはもちろん、近距離で会話するだけでも飛沫感染は起こる。右ページで示したように新型コロナウイルスは平らな表面では数日間残存するため、テーブルの上の掃除が不十分なまま飲食を行えば、おのずと感染リスクは上昇する。乾いた布で一方向拭きを ▼洗面所(うがいの飛沫) ウイルスを排出しようと勢いよくうがいをするのはいいが、飛び散った飛沫から の感染リスクは見落とされがちだ。洗面台は濡れたまま放置せず一方向に乾拭きすることで、ウイルスの多くを除去することができる。2日に一度は中性洗剤で掃除をしておきたい ▼寝室(飛沫を含んだホコリ) 寝室は、寝具から出る大量の綿ホコリにウイルスの飛沫が含まれて滞留しやすい。帰宅直後、ドライシートをつけたフローリングワイパーで床に落ち切ったホコリを除去しよう。寝る直前に掃除すると、ウイルスとホコリが舞う中で寝ることになるので絶対にNGだ

こんな場所も感染リスク大

 感染予防の掃除が重要なのは、家の中に限らない。仕事中や休憩時にも注意が必要だ。 「ウイルスは、ホコリの中で数日間活性を保ちます。パソコン周辺には静電気でホコリが集まるので、そこにウイルスを含む飛沫が付着すればホコリと混ざって舞い上がり、感染する可能性も」(松本氏)  デスクに不要な書類が多い人は、これを機に整理と掃除を実践してみよう。その際、ホコリが舞わないよう、マイクロファイバークロスなどでそっと除去すること。 「また、スマホも感染リスクが高いツール。通話でスマホに飛沫がつくので、それを触った手で別の場所に触れていくことで感染が広がることが考えられます」(同)  スマホはメガネ拭きのようなやわらかい布で、一方向にやさしく拭くように。素材によっては画面に傷がつくので注意してほしい。  身の回りをすべて掃除するのは不可能だが、こうした危険なものの周辺だけでもきれいにしておくことが感染予防の一助となる。 <取材・文・撮影/金谷亜美 黒田知道>
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