初心者の「商品先物」注意点は業者選び

’14年は多くの商品が歴史的な安値圏にあった商品市場。今後の円安トレンドも加味すれば、今年こそ商品先物取引に打って出たいところ。怖い、損する、とマイナスイメージばかりが先行する商品先物のイロハを専門家が伝授する。

初心者でも簡単な限月間「逆ザヤ」狙い

⇒【前編】  初心者でも挑戦しやすい商品先物の取引テクニックのひとつに、限月間のサヤ取りがあるという。 「通常は同じ商品なら限月が遠い『期先』ほど高く、限月が近い『期近(きぢか)』ほど安くなりますが、目先の需給が逼迫すると、この法則が一時的に逆転する『逆ザヤ』が発生することがあります。しかしほとんどの場合いずれは元に戻るので、この現象を利用するのです」  具体的には、逆ザヤが発生している商品を見つけたら、割高になっている期近を売って、割安になっている期先を買う。逆ザヤが解消したタイミングで同時に決済すれば、売り買い双方で利益を出すことも可能になるのだ。  時にドラマチックな値動きをする商品相場。’15年の「大穴」投資となるか!? ⇒【画像】はコチラ http://hbol.jp/?attachment_id=21815 商品先物

ネットと対面。業者選びのキモは?

 商品先物取引を始めるには、商品先物取引業者に口座を開設する必要がある。「事業の許可を受けていることが絶対条件。許可業者の一覧は経済産業省か農林水産省のウェブサイトで確認できます」(小針氏)。  業者を選ぶ前に、自分の取引スタイルも決めておくといいだろう。商品先物にはネット取引と対面取引があり、手数料はネットが圧倒的に安い。これに対し、対面取引では営業マンやアドバイザーから、相場や資金管理についてのアドバイスを受けられるというメリットがある。 「中には産地の事情から相場環境まで精通しているような非常に優秀な担当者もおり、こうした人に当たれば手数料以上の価値があります。まだ経験の浅い担当者もいるかもしれませんが、その場合でも外務員資格を持っていれば、他では得られない情報を教えてくれるはずです」  自分が取引したい商品を扱っているか、ネット取引の場合は手数料や取引ツールの使い勝手なども比較して選びたい。 【小針秀夫氏】 商品アナリスト。トーキョー・トレーダーズ・タイムズ代表取締役。コモディティオンラインTVプロデューサーとして、商品市況の解説に定評がある 取材・文/森田悦子 ― 初心者のための[商品先物]必勝ガイド【2】 ―